この動画、FacebookとCEOマーク・ザッカーバーグについて、子供の手書きのようなタッチの映像とほほえましいナレーションで描かれていて、思わず見入ってしまいませんか? しかし、一見良くありがちなFacebookのサクセスストーリーについてのプロモ動画かと思いきや、後半で本題に入るとトーンが一新します。

この動画は、非営利団体グリーンピースが、Facebookに対して石炭を使って電力発電するのをやめ、クリーンで再生可能なエネルギーを購入しろと提案しているキャンペーン「Facebook: Unfried Coal」の動画でした。今回はこのキャンペーン動画の説明と、感想を僕なりにまとめてみました。

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①キャンペーン動画
2010年始めFacebookはオレゴン州プラインビルに新たなデータセンターを建設することを発表しました。その際、電力を石炭で補うことも同時に発表し、その件でオレゴン住民だけでなく、環境保護団体からの非難の的になりました。

Breaking Ground on Our First Custom Data Center (1/21 Facebook公式発表)

【今、何が問題なのか】フェースブックVS.グリーンピース (5/6 IZA)

動画では絵本のような創りにサブタイトルが下に表示することで、現状を噛み砕いてく説明しています。そのメッセージはFacebookとザッカーバーグに対してかなり否定的です。たとえば、

– they all  wanted of his money, but he had 500 million friends on Facebook so no-one could bully him.ユーザー数が500 Million (5億)人に増加したFacebookではザッカーバーグにはだれも逆らえなかった

– Good way of making electricity is by letting cheeky clouds with lips blow windmills round by round, but silly Mark Zuckerberg chose dirty old coal.
良い電力資源として、風を使って風車を回すやり方があるが、愚かなマーク・ザッカーバーグは汚れた時代遅れの石炭を選んだ。

動画の終わりには、風力と石炭を並べて「マーク・ザッカーバーグ、まだ選択を変えるチャンスはある」とのメッセージを残すとともに、彼の友達=5億人のFacebookユーザーにも同じ質問を投げかけてきます。画面上にはクリックできるボタンが表示され、ユーザーがクリックするとグリーンピースのキャンペーンサイトへと誘導されます。

キャンペーンを通じてグリーンピースはFacebookに対して、「Cool IT Leader (クールなITリーダー)」であれとチャレンジしており、以下の改善策を提示しています。

1. Commit to stop using polluting coal power, (石炭による電力資源の利用を停止する)
2. Use its purchasing power to choose only clean, renewable sources of electricity,(彼らの購買力で、クリーンで再生可能なエネルギーのみを使用する)
3. Advocate for strong climate and energy policy changes at the local, national and international level to ensure that as the IT industry’s energy demand increases, so does the supply of renewable energy,(IT業界の電力消費ニーズが拡大し、再生可能なエネルギーの提供も増加している現在、地方、全米、国際レベルで気候・エネルギーポリシー変更を呼びかける)
4. Share this information publicly on its website so its millions of users know the company is a climate leader.(何億人のユーザーがFacebookは環境問題のリーダーであることを認識できるよう、情報を公表する)

ただこれにはFacebook側も反論しました。Facebookは今回の決断が、エネルギー効率に基づくものとし、を念頭において選ばれたと回答し、正当化を訴えています。
Facebook、グリーンピースの石炭使用反対運動に反論 (9/6 CNET Japan) 

②感想
このキャンペーンではFacebookのデータセンター建設を取りやめることは不可能でしょう。だが、ブロガーやメディアでの意見も含め、石炭の使用と再生可能なエネルギーの利用について、再検討をする機会をFacebookには与えられると思います。彼らが社会問題の解決に向け、革新的なソリューションで新たな方向を示す力を十分に持ち合わせていると信じたいですね。

もう一つはFacebookでのキャンペーンの難しさを感じました。というのも、グリーピースはFacebookを敵視しているにも関わらず、キャンペーンにはFacebookを活用しています。キャンペーンサイトにあるLikeボタンや、Facebookページ、またグループのページ「We want facebook to use 100% renewable energy」も用意しています(これってちょっと矛盾していないかとふと考えてしまいました。)
 
 

確かにFacebookを石炭から再生可能なエネルギーの利用に方向転換させるため、Facebookユーザーに直接訴えかけるには、Facebookを使うことが一番効果的です。そして、ユーザーをLikeをクリックする、ページに参加することからどのようにして次のアクションに誘導させられるかの戦略が、活動目的を達成するために必要だと思いました。

嘆願書のようにLike数を増やすだけでなく、Facebookページからユーザーを動かす施策があればFacebook経営陣を再考させるだけの影響が生まれるのではないでしょうか。

当たり前のようにLikeをクリックしてステータスをアップデートしている僕たち一人ひとりのクリックが、石炭によって行われていると思ったら、環境の重みを考えさせられた、そんな動画でした。

関連ソース

Help Us get Facebook Unfried Coal
The So Coal Network: Confronting Facebook’s Coal Problem (Video) (9/16 Huffington Post)

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執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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