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グーグルが音楽ストリーミングサービス「Spotify」や「Rhapsody」の買収を計画していたことをBusiness Insiderが報じています。記事ではグーグル社内の大企業化を指摘していますが、自分なりに思うグーグルの有料サービスについて考えました。

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グーグルは会員制音楽ストリーミングサービスを展開するスタートアップ「Spotify」または「Rhapsody」の買収を計画していたことが、グーグルの音楽サービスに詳しい情報源により明らかになりました。

しかし、社内で音楽サービスを巡って対抗する3グループが同意に至る事が出来ず、その結果、グーグルは買収プランを取り下げて、独自の音楽サービス(ロッカー・サービス=クラウド型と噂される。11/23にニューヨーク・ポストが報じる)の開発に切り替えました。

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Business Insiderによれば、グーグルでは独立したチームが製品の方向性を決定する仕組みを採用することで、市場状況に素早く対応することが出来る反面、企業内に混乱と機会の損失も招くと指摘しています。今回も意見が揃わなかった例として、弱点を露呈させてしまいました。

グーグルは既に買収後の計画を立てていたことからも、買収の可能性は高かったと思いますが、、、自分なりの考えですが、これまでグーグルはコンシューマー向けに数多くの無料サービスを提供していますが、もし音楽サービスに限り定額会員制サービスを提供するとしたら抵抗を感じてしまいます。またサービスやサポートも課金させるための仕組みが無料版より比重が高くなりそうで、疑問を感じます。Spotifyはプレミアムサービスが月額10ポンド(約15ドル)です。

課金するサービスに取り組まないグーグルにとって、グーグル・ボイスくらいでしょうか、利用料金を取るサービスは?

ただグーグルも「Google eBookstores」を開設し、オンラインでも書籍販売を始めました。グーグルのコンテンツ販売はWebサービスの企業にとっても大きな変換だと思いますし、今後もアップルやアマゾンと競争しながらコンテンツ販売を手掛けていくと思います。定額制ダウンロードし放題のサービスも出版社・権利者しだいでは実現可能だと思います。

とはいっても会員制の音楽サービスはどこも成功させていない市場です。それだけにグーグルには市場リーダーになる機会が提示されたわけですが、、、

今回SpotifyやRhapsodyの買収を取り下げたことは、グーグルが行ってきたサービス無料化の代償だと思います。

グーグルの会員制サービスにみなさんはお金を払いますか?みなさんはどう思いますか?
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ソース

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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