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欧州で人気を要する音楽ストリーミングサービス「Spotify」は、この2年ほど米国への進出に挑戦しています。しかし間近に迫ったと噂されるサービス開始が大きな問題に直面していると複数のメディアが取り上げています。その問題とは、Spotifyは大手レコード会社4社からの賛同を得られないまま米国版サービスを開始するかの決断に迫られていることです。

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レコード会社(ユニバーサル・レコード、ワーナー、ソニー、EMI)とSpotifyの交渉に詳しい人物はフィナンシャル・タイムズに対して、Spotifyは当初、米国でのサービスを大手レーベル4社の内2-3社の音楽コンテンツのみで開始する可能性があると伝えています。新しい市場で更なる成長を築きたいSpotifyにとって、大手4社が揃わずにサービスを開始することはユーザーへのアピールに欠けると予測されます。

近年最も優れたスタートアップであり、2008年のサービス開始以来欧州7カ国で1000万人のユーザーを確保したSpotifyには、500,000人の有料メンバーがプレミアムサービスに最低5ユーロ(7.96ドル)を支払っています。
しかし米国のレコード会社および権利保有者は、広告モデルを収入源とするフリーのサービスに懸念を示しています。音楽ストリーミングサービスはフリーサービス、有料サービスの双方で再生されるトラック毎に対しレコード会社および権利保有者にロイヤリティを支払う仕組みになっています。Spotifyはレコード会社4社とは交渉を続けていると説明しています。

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Spotifyは昨年、2010年以内に米国進出を果たすと公に発表しています。しかしその後の交渉な長引く一方で、さらに最近発表した収益レポートでは2009年度に1666万ポンド(約22億円)の損失を計上する結果となったことも、進展に不透明さを与える要因のひとつと言えます。

マルチメディアコンテンツのビジネスは品揃えが成功のカギです。特にSpotifyの場合、競合となるアップルやアマゾンのデジタル音楽ダウンロードのような単価で販売が出来るモデルと違い、ストリーミングから確実に収益が得られるサービス価格の設定を用意する必要があります。この価格がレコード会社や権利保有者全てを納得させるものでない限り、コンテンツをライセンスしてもらうことは難しいでしょう。

いずれは成功する取り組みを見つけられると楽観視していますが、はたして年内の開始を急ぐ理由は何なのでしょう? アップルやグーグルなど他社の参入を懸念?それとも新たなライセンス料でしょうか?または新たな資金調達のための収益性の確保?

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ソース
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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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