ユーザー数約6億人を誇る、Facebookの社内の様子や社員の普段の姿を記録したドキュメンタリー番組「The Diary of Facebook」をMTVが制作し3月30日に放送した。番組では創業者のマーク・ザッカーバーグ自らが語る企業文化や、エンジニア、スタッフの仕事内容を織り交ぜ、社員のリアルな日常を追った。

番組はザッカーバーグによる次のプロローグでドキュメントは始まる。

“Facebook is a very open company. If you think about what we do, we’re trying to give all the people who use our products the ability to share things with their friends and their family, and the mission is to make the world more open and connected, so we believe if that’s what we’re trying to do in the world, then that’s how we should run the company, too.”
「Facebookはとてもオープンな会社だ。僕たちがここで何をしているかというと、全ての人が友人や家族と何かを共有できる製品を提供しようとしている。よりオープンで、つながった世界にすることが僕たちのミッションだ」

 

約20分間の「The Diary of Facebook」は、Facebookの内部で働く2人の社員にフォーカスを当てる。Tシャツを着て社内でスケートボードを乗り回すエンジニア、Pedram Keyaniと、コンシューマーマーケティングスタッフのErin Kanaleyが登場する。Pedramは、Facebook恒例イベントである、24時間のコーディング作業から新製品を立案する「hack-a-thon」に向けて準備を進めている。

ザッカーバーグは、全てのベストなアイデアは簡潔かつ短期間で生み出されると考えており(『Like』ボタンはhack-a-thonで考え出された)、hack-a-thonはFacebookで新しいアイデアや技術開発に大きく貢献する重要な位置付けにある。

Pedramは音声認識などをFacebookと連動させた「ハンズフリーFacebook」アプリに取り掛かる。一方、Erinは、ユーザーがソーシャルネットワーキングで経験した人生を変えるようなストーリーをシェアする「Stories.Facebook.com」イベントに携わる。番組では、幼少の時に養子として引き取られたユーザーが、Facebookを通じて実の姉妹と出会い、35年ぶりに再開する光景を目にする。

Erinは社内でユーザーとともにFacebookストーリーを開発者たちに紹介するイベントを開催する。開発者たちには、何についてのイベントなのか事前に知らされていないので、自分の作業がどれだけの人達に影響を与えているのかを知り、感動する。最後にマーク・ザッカーバーグが顔を出す、ユーザーと記念写真。

なるほど、映画の次はテレビ。Facebookの人気は凄い勢いで拡大している。と思いたくなるが、ふと疑問が頭をよぎる。

「なぜテレビ?」

それもなぜMTVで?MTVのオーディエンスはすでにFacebookユーザーであるはずのティーンエージャーや大学生のはずですが。

今や500億ドルと言われる企業価値を持つと言われるFacebookだが、創業者兼CEOのザッカーバーグはインタビューを受けないことで知られるなど、人と人とのオープンなつながりを築かれた企業にしては、これまで会社の内部や社員、文化に関して自らをオープンにすることはありませんでした。

そしてこの状況の解決に選んだメディアが、ソーシャルメディアから一世代かけ離れた、必ずしもオープンでない(編集することでコンテンツを管理する)テレビというマスメディアになるとは、何か不思議に感じます(テレビの内容をSNSで共有してバイラル化に繋げるなど相乗効果は予測できます)。

個人的には、これからFacebookはテレビでの露出がもっと増えるのではないかと思います。SNSが社会にもたらす影響力が拡大する今、これまで以上にFacebookに注目が集まり、もはやザッカーバーグ氏一人がスポークスパーソンをつとめることで満足される段階ではなくなってきていると思います。

そんな中、数日前にはFacebookがオバマ大統領の前報道官ロバート・ギブス氏に接触し、同社のコミュニケーション戦略を統括する役職に採用するとメディアが報道しました。

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image via New York Times 

2012年に株式公開が予定されるFacebookは投資家からの注目を集めていることは当然ですが、映画の人気や、プライバシー問題に関わる規制機関、中東での社会活動など、様々な角度で人々の生活と密接になってきました。これらの背景により、Facebookはコミュニケーション戦略を見直し強化できる人材を探しているようで、その候補としてギブス氏が挙がったようです。なるほど、彼ならワシントンにも近い人間で、規制や政治、社会問題などに強そうですね。

ただギブスのように政治一辺倒の人がネット企業の文化とマッチするのか、興味深いところです。

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ソース
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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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