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ヒップホップ界の最重要人物で大物プロデューサーDr. Dreが共同設立した高級ヘッドフォンメーカーBeats Electronicsが、米国の音楽ストリーミングサービス『MOG』を買収すると、AllThingsDのPeter Kafka氏が伝えています。
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Kafka氏が複数の情報ソースからの情報として伝えたところによれば買収はまだ完了しておらず、買収額やサービスの今後についての発表はありません。

Beats by Dr. Dreのブランド名で高級ヘッドフォンを展開するBeats Electronicsは、Dr. Dreと、ユニバーサルレコード傘下のインタースコープ-ゲフィン-A&M (Interscope-Geffen-A&M)レコード会長で、U2等のプロデューサーを務めてきた大物人物Jimmy Iovine (ジミー・アイオヴィン)が共に設立したオーディオメーカー。『Beats by Dr. Dre』ブランドは、これまでオーディオマニアの製品でしかなかった「高級ヘッドフォン」(価格帯100ドル以上, これまでの市場リーダーはBOSE)市場に、クールなファッションアイテムとしての地位を確立した。調査会社によれば、Beats by Dr.Dreは約10億ドル(2011年度)のUSヘッドフォン市場で53%を占める。

左からIovine, U2のボノ、アップルCEO故スティーブ・ジョブズ、U2エッジ
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image via BIllboard.biz

また2011年8月には、台湾のスマートフォンメーカーHTCと提携を発表、3億ドルが投資される代わりにHTCはBeatsの株式51%を取得し、独占的にオーディオ技術やブランドの使用権を獲得した。
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Beats by Dr. Dre (とHTC)が音楽サービスを開始するのであれば、すでに4大レコード会社とライセンス契約を持っているMOGを獲得することで、時間をセーブし優位にサービスの展開を進められるでしょう。またFacebookの音楽パートナーとして連携している点も、サービス拡充を後押しすると考えられます。

2月に下の記事を書きましたが、実現に向かっているようですね。

Spotifyと同様の会員制聴き放題サービスを展開するMOGのCEO, David Hymanによれば月間アクティブユーザーは500,000以上。事業の収益は有料会員からの課金と広告収入で、comScoreによればユニーク訪問数は6000万に上る。

とはいっても人気とメディアの注目度の高いライバルSpotifyや、幅広い支持を集めるネットラジオPandoraと比較すると、圧倒的にユーザー規模で劣ってしまう。これまでも買収先を探している報告もあった。提携や新たなターゲット層へのマーケティングなど、何か抜本的な打開策を打ち出さなければ、前進できない状況だったのではないでしょうか。

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Beats by Dr. Dreは、レディーガガやジャスティン・ビーバー等人気アーティストとのコラボレーションや、セレブリティ、アスリートによるエンドースメントや音楽PVでのプロダクトプレイスメントなど若者狙いのマーケティングにより、オシャレで目立ちたいストリートファッションやヒップホップ好きを中心とした熱心なユーザーを獲得し、300ドル以上の高級ヘッドフォンを販売してきた。

Beats by Dr. Dreヘッドフォンを愛用するファッション好きやトレンドフォロワーの中から、MOGを通じて音楽好きが生まれれば、スマートフォンやファッションアイテムからの購読型コンテンツ配信サービスへのアクセスがもっと手軽になる。普段携帯するアイテムであるヘッドフォンとスマートフォンの愛称の良さから、聴きたい音楽が即座に聴ける体験だったり、音楽を通じたコミュニケーションが広がる可能性と機会は今後たくさん生まれると予感できます。

もし日本で関係している方がこれを読んでいらしたら、色々お話を聞いてみたいです。

ご参考までに関連記事です。興味のある方は是非。
ソース
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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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