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欧米で人気の定額制音楽ストリーミングサービス「Spotify (スポティファイ)」は、Spotifyのカタログから音楽コンテンツをブログやウェブサイト、SNSに埋め込み再生共有することができるウィジェット「Spotify Play Button」を発表しました。

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Spotify Play Buttonは無料のツールで、『Play』をクリックするだけで画面を切り替えること無く、ブログやサイト内でSpotifyから楽曲、アルバム、プレイリストを再生し共有することが可能になります。

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Spotify Play Buttonの作成方法もシンプル。再生中の楽曲やアルバム、プレイリストのURLをSpotifyでコピーし、開発者向けページembed.spotify.comに行きURLを入れるだけで貼付けコードが取得できます。

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Spotifyの最高製品責任者(Chief Product Officer)のGustav Soderstrom氏は、「これまでに無いほど簡単にパーソナルなサウンドトラックをサイトやブログに追加することが可能になります。Spotify Play Buttonは、サイトの読者に全ての楽曲やアルバム、プレイリストへのアクセスを丸ごと提供すると同時に、サイトへの滞在時間や訪問頻度の向上を実現します。またPlay Buttonで音楽が再生される度にアーティストは利益を確保することができます」と述べています。

Spotifyは、Spotify Play Buttonを全てのユーザーに提供開始するとともに、パートナー企業として21のウェブサービスやオンラインメディアとの提携を発表しました。

パートナーの1社であるTumblrのCEO, David KarpはSpotifyとの連携について、「私たちは音楽を大きなクリエイティブな表現方法だと考えます。ユーザーが好きな音楽を共有させるSpotifyの取り組みは画期的で、今回の提携できたことを大変嬉しく思います」とコメントしています。

パートナー企業

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Noisey.com
Popdust
Wonderwall
Chegg (大学生向けオンライン教科書レンタルサービス)

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Spotifyの製品開発担当ディレクター Charlie Hellman音楽ブログEvolver.fmで、「ウェブ上で音楽をストリーミング再生する方法は中途半端だと感じます。これまで合法な音楽のアルバムやプレイリストを、ウェブ上で投稿できる確実で簡単かつ直接的なやり方が存在しませんでした。今回の試みの目標は、全てのウェブ上の音楽にシンプルなツールを提供することです」と述べています。

Hellmanは、これまでウェブ上で利用されてきたMP3ファイルやYouTubeのサイトへの埋め込みは、何時利用出来なくなるか分らない不確実性があり、ユーザーを混乱させ、(サイトを離れ)無駄な検索を引き起こす恐れがあると指摘します。Spotify Play Buttonで音楽を再生すれば、サイトから離れること無く(音楽をバックグラウンドで流しながら)コンテンツを読むことが可能になります。

Spotifyの試みは画期的だと思います。それはこれからの音楽の情報配信がブログやメディア主体になり一層加速すると考えられるからです。一番大きな前進は、音楽ブロガーが音楽を紹介し共有するための、新しいチカラを得たことだと思いました。ブログ内で音楽コンテンツが再生共有できることで、ブログの読者はもちろん記事に興味のある層も含めより多くの人に音楽を聴いてもらう機会が増えます。これをきっかけに、新しいコンテンツとの発掘や知ってる曲が入っているプレイリストからの興味喚起など顕在層から潜在的ファンへのつながりを繋がりサイト訪問者数の増加やサイト上でのエンゲージメント拡大に広がります。またSpotifyのコンテンツが再生されることで、違法ダウンロードやリンク切れなどを防ぎ、合法性を促進させられることも重要な一歩だと思います。

これまでのSpotifyデスクトップやモバイルだけでは、ツールを持つ会員にしか届けることはできなかった。しかし何百というブログや訪問者数を誇るウェブメディアを経由することで、一般層にまでコンテンツを届けるスピードが格段にアップします。同時に、大勢のユーザーがコンテンツを発信できるチカラを手に入れた。新たなコンテンツ配信方法の実現によりオンラインインタラクションの広がりが生まれ、音楽を解放する流れの本格化が始まったと感じました。

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ソース

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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