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先週Ad:techに参加し、企業のコミュニケーションのあり方についての議論や考察を伺い個人的にも多くの刺激を頂きました。その中で一つ疑問に思うことがありました。それはAd:techに音楽企業が一つも参加していないということ。レコード会社やクリエイティブマン、チケットぴあとか音楽ビジネスを手掛ける名立たる企業が参加していても、普通ではないでしょうか。音楽と連動したマーケティングが日本でもっと現れれば、音楽業界も盛り上がるのにとふと思い、一方で音楽マーケティングのありかたと可能性は今後もっと議論されるのではと個人的に感じました。

ちなみに今春にサンフランシスコで開催されたAd:Techでは、SpotifyPandora, Turntable.fm, TasteMakerXによる音楽とブランドについてのキーノートが行われています。

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音楽サービスを使ったプロモーションで、ブランドは消費者とコミュニケーションするハードルを下げ、対話に参加し共有してもらえるキッカケを作ることが可能になります。なぜなら「音楽」は、多くの人を惹きつけやすく受け入れやすいアイデンティティだからです。一方的な企業からのメッセージではなく、パーソナルな音楽を通じてブランドの認知向上やイベントのプロモーションにつながる、楽しい共有の場を音楽サービスが提供する機会も今後はさらに広がると思います。

そんな可能性を感じさせる事例をご紹介します。欧米で人気の音楽ストリーミングSpotifyと連動した消費者が楽しめるインタラクティブ広告の成功事例です。

ご紹介するのはニューヨークに拠点を置くインタラクティブ・スタジオ「F#」(エフ・シャープ)http://www.efsharp.com/で、音楽が体験できるパーソナルなオンライン広告をブランド向けに制作しています。F#はSpotifyとFacebookアプリと連動した、インタラクティブな広告を得意とし、マイクロソフトやユニリーバ、ユニバーサル・ピクチャーズなどのブランドのマーケティングに携わっています。

F#が携わったインタラクティブな音楽広告の一つがこちら。映画「スノーホワイト (原題:Snow White & the Huntsman)のバナー広告は、映画のFacebookアプリとSpotifyが連動したバナー広告を展開していました。好きなSpotifyプレイリストを広告の検索ボックスにドラグ&ドロップすると、投稿したプレイリストから音楽のテイストにマッチした映画のキャラクターがコメントを返してくれるという広告。

F#はまた格闘技団体UFC (アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)とSpotifyを連動させたFacebookアプリ/バナー広告を制作しました。これは、格闘家がセレクトした音楽「ウォークアウト・ソング」をSpotifyユーザーやサイト訪問者がFBアプリや広告で聴いて投票し、最多票を集めた曲で試合当日に選手は入場するというSpotifyキャンペーンでした。

結果、UFCのキャンペーンはSpotifyが行ったブランドプロモーションの中で最大の成功(投票数)を収めました。950万人がいいね!をするUFCのソーシャルグラフを利用したSpotifyらしい

これまでは「サンプルを聴く」や「ダウンロードする」または「動画が動く」が一般的だった音楽と広告の連携も、上記の例からも分かるようにSpotifyとFacebookアプリなどデジタルとソーシャルによって、パーソナルな音楽体験に変わろうとしています。「音楽」という切り口でブランドと接することで、今以上に愛着が増したり、気が付かなかった興味が喚起される可能性にも広がり、ブランドは消費者とこれまでには無いつながり方を築く機会を拡大するでしょう。また音楽なら、その国や文化に適した選択肢を消費者に提供することも可能ですので、コミュニケーションのローカル化にも一役買うでしょう。

Spotifyという音楽サービスとFacebookという巨大なプラットフォームというデジタルのチカラで消費者を繋ぎ、ユーザー参加型なパーソナルな音楽体験がバナーやFacebookアプリで実現し共有されると、音楽への価値ももっと高まりますよね。

もしこの1年以内にSpotifyが日本に上陸したなら、Ad:tech 2013には絶対に参加しているでしょうね

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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