英国音楽シーンが変化しています。ダフト・パンク、カルヴィン・ハリス、ディスクロージャーなどダンスミュージック・アーティストの好調なシングルリリースに後押しされて、2013年上半期は売上でR&Bを上回るほど飛躍の年となっています。

ダンスミュージックの2013年上半期シングル売上は市場16.3%を占め前年同期の14.1%から大きくアップ(約19%)しています。16.3%は市場シェアでは2006年以来最高となる数値でした。

ダンスミュージックはこれで英国音楽市場ではポップミュージック、ロックミュージックに次いで3番目に人気のある音楽ジャンルとなりました。

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好調だったダフト・パンクの「Get Lucky」やカルヴィン・ハリスの「I Need Your Love」ら大物アーティストのシングル。「Get Lucky」はわずか69日で売上100万枚に達しました(1日約14000枚の計算)。その他で人気だったのは若手アーティストのディスクロージャー, ルディメンタル,デューク・デュモンらで、この3組はシングル・アルバム合計で25万枚以上の売上が2013年は予想されています。

アルバム売上も同じく好調で、市場シェアは33.7%に達し、英国で購入されたアルバムの10枚に一枚がダンスミュージックでした。

ダンスミュージックのデジタル・ダウンロードも平均以上を達成。一般の平均のアルバムダウンロードは全体の37.4%のところ、ダンスミュージックの分野では46.9%がダウンロード購入と、高いデジタルリスナー層が存在することが分かります。

「ダンスミュージックは2013年を代表する音楽ジャンルの一つとなるでしょう。例えばヒップホップやダブステップのアーティストなど、ダンスミュージックは普段なら結びつくことのないジャンルのアーティストを惹きつけています」と、BPI(British Phonographic Industry、英国レコード産業協会)のCEO, ジェフ・タイラーはコメントしています。

Association for Electronic Musicの共同創設者のベン・ターナー(Ben Turner)は、「EDM (エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の米国での爆発的人気が世界中に広がっています。ダンスミュージックが英国の音楽ビジネスを引き続き牽引していることを説得力ある数値で公開できるということは、英国にとって素晴らしいことです」とコメントしています。

ダフト・パンクの復帰作が話題になったこともありますが、カルヴィン・ハリスはアルバム「18 Months」から8枚のシングルがチャートトップ10入りする記録を作り(マイケル・ジャクソンの記録を塗り替える)、こちらも絶好調。それにしてもダンスミュージックが100万枚を超えるヒットを生み出すなんて少し信じられません。世界で拡がるEDMブームに後押しされて、音楽を欲するパワーは底しれませんね。特に注目したいのは、人気のAviciiやディスクロージャーの二人でまだ20代前半の若手が育っていること。もしかしたら彼らが次のダフト・パンクになるかもしれませんね。

トップ10シングル
1. Get Lucky – ダフト・パンク feat. ファレル・ウィリアムス(Daft Punk ft. Pharrell Williams)
2. Waiting All Night – ルディメンタル(Rudimental ft. Ella Eyre)
3. I Could Be The One – Avicii vs Nicky Romero
4. ホワイト・ノイズ – ディスクロージャー (Disclosure ft. AlunaGeorge)
5. Need U (100 Percent) – デューク・デュモン(Duke Dumont ft. A*M*E)
6. Drinking From The Bottle – カルヴィン・ハリス(Calvin Harris ft. Tinie Tempah)
7. I Need Your Love – カルヴィン・ハリス(Calvin Harris ft. Ellie Goulding)
8. Get Up (Rattle) – ビンゴ・プレーヤーズ(Bingo Players ft. Far East Movement)
9. Feel This Moment – ピットブル(Pitbull ft. Christina Aguilera)
10. ハーレムシェイク(Harlem Shake) – バウアー(Baauer)

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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