トラブル続きの音楽ストリーミングサービス「Grooveshark」は、法的な争いを解決し、早ければ今週にもEMIの出版事業会社EMI Music Publishingと配信ライセンス契約を締結したことを発表する予定です。

2012年9月にEMIはGroovesharkが契約違反を犯した(月額のライセンス料支払いと売上レポートの提示を怠った、著作権の侵害)として訴訟を起こしています。EMIは訴訟を起こす以前の2012年3月にGroovesharkとの契約を打ち切りました。しかしGroovesharkは状況を改善しようとはせずに、ライセンス契約のないまま楽曲を配信し続けていました。

Groovesharkは強気、時には喧嘩腰の姿勢でレコード会社とこれまで接して来ました。ライセンス料支払いの無視、著作権違反コンテンツのアップロードの許可を平気で行うことで、訴訟へと発展してきています。またGroovesharkはSpotifyやRdio, Pandora Radioなど音楽ストリーミングサービスと競争する上で必要なビジネスモデルや収益化、成長戦略がありません。上記の企業はレコード会社や出版事業者と配信ライセンス契約を結んでおり、収益化へとつなげています。

しかしThe VergeのレポートによればGroovesharkは訴訟と競合を相手に生き残るために、大幅に従業員を削減するなどの処置を進めているそうです。

日本でもGroovesharkを使っているようなコメントと時々SNSで見かけます。しかしGroovesharkが不正をしながらサービスを継続させていることへの認識は薄い気がします。

多くの音楽ストリーミングサービスが現在日本からはアクセスできないので、アクセス可能なGroovesharkがオプションとなってしまいます。しかし音楽ストリーミングサービスを考えた時に、音楽の価値をリスナーとミュージシャンに提供している本当の音楽サービス(Spotifyなど)とGroovesharkは別に考えてほしいと思いますし、比較対象にすることも今後は避けて行ってほしいと切に願っています。

 

ソース
Grooveshark settles EMI Publishing lawsuit, still faces uncertain future(8/6 The Verge)

 

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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