ヘッドフォンブランドBeats by Dr.Dreが開発し提供予定の、定額制音楽ストリーミングサービス「Beats Music」がいよいよリリース間近に迫っているようです。そしてローンチのタイミングで、Beats Musicは大掛かりなマーケティング・キャンペーンに打って出るようです。

New York Postが業界内の情報ソースから入手した情報によれば、まずBeats Musicは1月26日のグラミー賞の前にローンチする予定があるとのこと。ただこれが一般向けか業界関係者向けかははっきりしていません。

Beats Musicが最もチカラを入れると思われるのが、2月2日のスーパーボウルで、アーティストをフィーチャーしたTVCMを放送し、一般視聴者に向けてサービスを大々的にプロモートするとも伝えられています。30秒のスポットが400万ドル以上と言われるスーパーボウルのTVCMに加えて、その他のメディアでもプロモーション展開をする予定だそうです。

ちなみに今年のスーパーボウル ハーフタイムショーでライブを行うのはブルーノ・マーズ。彼の最新アルバム「Unorthodox Jukebox」はアトランティック・レコードからのリリース。そしてアトランティック・レコードはワーナーミュージック傘下のレコード会社で、そのワーナーミュージック・グループのオーナーの投資会社Access Industriesは、Beats Musicにも投資を行っています。

そして、Beats Musicはアメリカのモバイルキャリア最大手AT&Tと提携したと、業界関係者は伝えています。この提携が実現すれば、Beats Musicはスマホユーザー向けに音楽サービスをバンドルしたプランを提供することが可能になります。

Beats Music  Claim Your Name

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Beats Musicの母体はヘッドフォンブランドBeats By Dr. Dreを手がけるオーディオメーカーBeats Electronicsです。そして Beats Musicには、ヒップホップの大物プロデューサーでBeats Electronicsの共同創業者Dr. Dre、共同創業者でメジャーレコード会社「インタースコープ-ゲフィン-A&M (Interscope-Geffen-A&M)レコード」の会長を務めるジミー・アイオヴィン(Jimmy Iovine)、チーフ・クリエイティブ・オフィサーにはナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー、そしてCEOには前Topspinで元Yahoo! Musicのイアン・ロジャースがチームとして運営に携わっています。

音楽ストリーミングサービスは、音楽ビジネスの中で今最も注目を集めている領域で、すでにアクティブユーザー2400万人以上を獲得して市場をリードしているSpotifyやフランスのDeezerなどに加えて、Googleやマイクロソフト、アップルなど大手企業も参入しています。

特に2014年はヘッドフォンで大きなマーケットシェアを獲得し高いブランド認知をすでに獲得しているBeatsと、YouTubeが提供すると言われている定額制音楽サービスに注目が集まっています。

ソース
Beats sets a Super Bowl push to nail Spotify (1/5 New York Post)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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