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ライブ・ネイションはレディー・ガガとマネジメント契約を結んだことを発表しました。

世界最大のコンサートプロモーション企業ライブ・ネイションのアーティスト・マネジメント事業部門「アーティスト・ネイション」は、レディー・ガガと、彼女の新しいマネージャー、ボビー・キャンベル(Bobby Campbell)とマネジメント契約で合意、ライブやPR、プロモーションなどを支援していきます。

ライブ・ネイションはレディー・ガガがこれまで行なった2つの世界ツアーをプロデュースしてきました。過去2つのツアーでは320万枚以上のチケットを売上げ、総売上は3億ドル以上に達するほどの大成功を収め、アーティストとは有効な関係を構築してきました。

レディー・ガガは昨年11月、長年チームを組んできたマネージャーのトロイ・カーターと袂を分かちました。ボビー・キャンベルはレディー・ガガも所属していたトロイ・カーターのマネジメント会社Atom Factoryでチーフ・マーケティング・オフィサーを努めており、カーターとガガの別れの後もガガのサポートを続けてきました。トロイ・カーターはその後、同じく長年のマネージャーと袂を分かったギタリストのジョン・メイヤーとマネジメント契約を結びました。

情報によれば、トロイ・カーターの元を離れたガガには複数の有名なマネジメント会社から契約オファーがあったと言われています。

Live-Nation

ライブ・ネイションのアーティスト・マネジメント事業は世界で230組以上のアーティストを抱え、16のアーティスト・マネジメント会社を傘下におさめています。ライブ・ネイションはまた、業界トップクラスのマネージャーとの契約にも近年強化しています。昨年にはマドンナとU2のマネージャー、ガイ・オセアリー(Guy Oseary)ともマネジメント契約を締結しました。

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ライブ・ネイションはレディー・ガガが現在開催している世界ツアー「artRAVE: The ARTPOP Ball」をプロデュースしています。The ARTPOP Ballはこれまで80万枚以上のチケットを24カ国で売り上げています。

大規模なライブツアーを実施できるプロモーション企業=ライブ・ネイションと契約するメリットの1つは、集客率の高い大きな会場でライブができることです。例えばU2の「360ツアー」やマドンナの「The MDNA Tour」は世界各地でスタジアムクラスの会場をブッキングし、1-5万人を動員するなど(U2の場合は10万人以上もある)いずれも開催年のトップ売上ツアーとなっています。このことから、有名アーティストの収益源はますますCDやダウンロード売上からライブへと移行する流れが現代を代表する音楽ビジネスのモデルになっています。

ですが興味深いことといえば、U2やマドンナはこれまで十分なキャリアを積んでいるベテランアーティストであることに対し、レディー・ガガはまだ28歳のアーティストです。彼女ほどカリスマがあり影響力の大きなアーティストも若いうちからライブ・ネイションと綿密に協力体制を築いていくとなれば、いよいよアーティストは若手であってもライブが大きな収入源になっていくことの象徴なのでしょうか?

ソース
Lady Gaga, Manager Bobby Campbell Join Artist Nation (Exclusive)(6/11 Billboard)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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