ヒップホップのレジェンド的存在、デ・ラ・ソウルKickstarterで11年ぶりの新アルバム制作の資金を集め始めたのが4月始め。

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デ・ラ・ソウルがKickstarterで11年ぶり新アルバム制作費を募集中。わずか24時間で目標額達成

目標金額の11万ドル(約1325万円)は開始24時間でクリアし、その後も口コミが広がりどんどん資金は集まり続けました。
キャンペーンは5月3日に終了し、結果的に調達できた金額は、目標を大きく超えた600,874ドル(7200万円)!

*1ドル=120.47円

今の時代にアルバム制作費どれだけ出してもらえるか、考えただけでも、60万ドルを集められたのはファンの期待がそれだけ大きいことが伺えます。

デ・ラ・ソウルのキャンペーンは、Kickstarter史上2番目に資金を集めた音楽プロジェクトを達成。1位はDIYアーティストとして有名なアマンダ・パーマー(Amanda palmer)が2012年に達成した1,192,793ドル(約1億4365万円)とデ・ラ・ソウルの約2倍。

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ニール・ヤングがKickstarterで行った、ハイレゾ音楽配信「Pono Music」プロジェクトは、6,225,354ドル(約7億円)を集めて、ミュージシャンが手がけたプロジェクトとしては最高額。ただしKickstarterのカテゴリーでは、Pono Musicは「テクノロジー」に分類されるため、音楽ではありません。

デ・ラ・ソウルのキャンペーンでは最小額は5ドルからの寄付金で、最高額は1万ドル(120万円)まで設定された幅広い寄付+特典を用意していました。ですが、1万ドルから下の7500ドル(90万円)、6500ドル(78万円)、5000ドル(60万円)など、一見手の出にくそうな高額価格帯(全て1人のみ対象)には、全て支援者が現れているほど、熱烈なファンが支持してくれたキャンペーンでした。

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1万ドルでの特典は、メンバーが所有する「3Feet High and Rising」のサイン付きプラチナムディスクと、かなり貴重な品。

アマンダ・パーマーのキャンペーンでも、寄付最高額を1万ドルで2枠(各5人分)用意していました、こちらには2人出資者が現れ終了。Kickstarterなどクラウドファンディングを行う場合は、「これくらいでも出したい!」と考えるファンに見合った価格設定と人数設定がやはり重要です。

このアルバム制作も従来とは違う手法をとったデ・ラ・ソウルには、アルバムのリリース方法や、キャンペーンにも独自性の高い方法を期待してしまいます。

またクラウドファンディングを使った音楽プロジェクトに代表されるように、ファンのチカラを巻き込んだプロジェクトは2015年にさらに増えていくように思えます。クラウドファンディングを使うアーティストも、インディーズアーティストやDIYアーティストだけでなく、有名アーティストでも利用し始めた流れもさらに広がると僕は感じます。すでにテック業界や海外の音楽シーンやアート産業では利用が当たり前になっている点からも、クラウドファンディングがトレンドか?と言うことではなくツールとして普遍的になりつつあり、その可能性は音楽産業にとってまだまだ残されていると思います。

ソース
De La Soul raises over $600,000 on Kickstarter for first new album in a decade(The Verge)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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