Facebookは、これまで海外で提供してきた、SpotifyやApple Musicなど音楽ストリーミングサービスから好きな曲やアルバムをシェアできる音楽連携機能「ミュージックストーリー（Music Stories）」を、本日から日本でも開始しました。
ミュージックストーリーは2015年11月にFacebookが始めた機能で、Facebookのアプリの中で友達が音楽ストリーミングサービスからシェアした音楽が30秒クリップとなって投稿され、新しい音楽に出会えたり友達同士で好きな音楽をシェアし合えたりできます。
これまではSpotify、Apple Musicの他に、フランスのDeezer、台湾のKKBOX、アメリカのRhapsody（今はNapster）といった世界各地で利用される定額制音楽ストリーミングサービスに対応してきました。ですが、今回Facebookは日本で利用できる定額制音楽ストリーミングサービスから、サイバーエージェントとエイベックスが手掛ける「AWA」、レコチョクの「dヒッツ」の対応を発表しました。
また日本でのミュージックストーリー開始に合わせて、これまで海外でも対応してきた音楽サービスでも利用が可能になります。つまりKKBOXを合わせた音楽サービスから曲をFacebookでシェアできるようになりました。
投稿された30秒クリップをタップすれば、音楽サービスのアプリに行き、シェアされた曲がフル尺で視聴できます。また気に入った曲はFacebookの「保存」機能でリンクを保存したりもできます。
好きな曲や今視聴中のアルバム以外にも、参加したライブで演奏された曲など自分が気になる音楽のシェアや、通勤時間や作業中など自分の毎日の生活時間帯に最適な音楽をシェアするなど、音楽を使ったコミュニケーションの幅が広がりそうです。
またアーティスト自らがFacebookページで好きな音楽やファンに届けたい音楽を直接投稿して、視聴してもらうことも可能になりました。
さらにはレーベルのプロモーション担当は自分たちが推している曲やアルバム、プレイリストをFacebookを通じて音楽好きに直接いち早く届けられ、曲を聴いてもらえる機会や、シェアされる機会が拡大するプロモーションのツールとして利用できそうです。
世界で定額制音楽ストリーミングサービス最大手のSpotifyは、2011年の早い段階からFacebookのニュースフィードやタイムラインにSpotifyで視聴した曲やアルバムをシェアできる連携を実装して、SNSでの友人同士のつながりを重視する「ソーシャルミュージック」の領域を早くから開拓したことが世界的な成功に繋がる要因の一つとなっています。
その後もFacebookとSpotifyは密接な関係を維持し、FacebookログインやFacebookメッセンジャーアプリでのSpotify連携など、技術的な展開を広げてきました。
Facebook元社長で投資家のショーン・パーカー（Sean Parker）が、Spotifyに早くから投資した一人で現在は取締役を務めるなどマーク・ザッカーバーグとSpotifyのCEOダニエル・エク（Daniel Ek）との橋渡し役を担っています（二人は1984年生まれの32歳と1983年生まれの33歳と同年代）。SNSで音楽をシェアする現代の流れに大きく影響を与えたのは、この三人と言っても過言ではないでしょう。
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今年5月になり、TwitterはSpotifyをツイート内で30秒のオーディオクリップを再生する機能に対応しました（それまではSoundCloud、Rhapsodyに対応）。
これまでの歴史を見る限り、音楽専門のSNSが過去に大成していません。音楽業界や音楽サービスはどのようにSNSとの連携を高めて、多くの人に音楽をシェアする方法を探ってきましたが、この領域ではFacebookが一步リードしていると言えます。
ソース
Facebook上で音楽をシェア・試聴できる 「ミュージックストーリー（Music Stories）」が日本で提供開始 （Facebookニュースルーム）
