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エイベックス・グループが2016年11月にエンターテインメントの領域における先進的なクリエイターとテクノロジーの支援目的で立ち上げた投資会社「エイベックス・ベンチャーズ株式会社」が、出資第一弾として、日本人ロックバンド「感覚ピエロ」ギタリストであり、自主レーベルとマネジメント会社「JIJI/JIJI RECORDS」を運営する秋月琢登さんが新たに設立する新会社「株式会社JIJI」に出資することを発表しました。

株式会社JIJIは、代表の秋月さんのリーダーシップの元で、感覚ピエロをはじめ、次のクリエイターやアーティストの発掘を通じて、日本の音楽業界の固定概念にとらわれない新しいエンターテインメントビジネスの施策を目指していきます。なおエイベックス・ベンチャーズは、アーティスト契約やライセンス契約といった従来の契約とは異なり、出資という形式でJIJIを支援し、エイベックスの持つ経営戦略のアドバイスやライブやグッズなどのアセットで協力していく予定です。

エイベックス・ベンチャーズは、代表取締役社長に松浦勝人さん、取締役にエイベックス・グループの執行役員である柴田肇さんによって設立された、「才能ある人材への投資・支援を行うベンチャーキャピタルモデル」をエンターテインメントビジネスの領域で実現する投資会社です。

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Avex Group”成長戦略2020″から

エイベックスは2016年に発表した「avex group 成長戦略2020」の中でヒット創出の施策の一つとしてベンチャーキャピタルモデルを挙げており、自社によるVC(ベンチャーキャピタル)から人材とテクノロジー開発の支援、環境や仕組みの提供を行い、エンターテインメントビジネスにおけるオープンイノベーションを推進する活動を強めてきました。

関連サイト:avex group 成長戦略2020

エイベックス代表の松浦さんもブログやTwitterで度々エイベックス・ベンチャーズと、次世代のアーティストへの投資について投稿をしてきています。

関連記事:avex venture capital(松浦勝人ブログ「仕事が遊びで遊びが仕事」)

松浦さんのブログでは、今春におけるエイベックス・ベンチャーズの活動を紹介されていて、その中では小室哲哉さんも審査員として参加するピッチイベントについても言及されています。

まず「人材」の方は新しい形の事務所を作りたいとか、今までにない音楽制作の座組を作りたいみたいな面白い事業の提案がいっぱい来てて、早くも数件投資が決まりそうな状況

avex ventures主催で、
4月にエンターテック系ベンチャーを対象にしたピッチイベントも開催しようと思っている。

我こそは!と思う人やベンチャーは、これからも気軽に事務局(vc@av.avex.co.jp)に連絡ください。

広がるエンターテインメントとベンチャーキャピタルのつながり

「音楽を売る」ことが、必ずしも「曲を売る」ことだけでは無い音楽業界の変化が今起きており、エイベックスもサイバーエージェントとAWAを共同で立ち上げたり、インフラ面での出資はおこなってきています。さらに人材への投資、テクノロジー企業への直接的な出資は、日本では珍しいことですが、世界的に見ると、すでに始まっているトレンドです。

欧米では、エンターテインメントビジネスで新たな仕組み作りを積極的に行うビジネスパーソンたちが、先陣を切って投資活動を通じて、テクノロジーや人材の育成に注力する流れが、近年増えています。ジャスティン・ビーバーのマネージャーのスクーター・ブラウン(Scooter Braun)率いる「SB Projects」や、レディーガガの元マネージャーで現在はSpotifyのクリエーター・サービス担当グローバル責任者も務めるトロイ・カーター(Troy Carter)のAtom Factoryは、アーティスト支援やビジネス創出、レコードレーベルの機能に加えて、投資やインキュベーターの事業も展開しています。

さらに、マドンナのマネージャーでビジネスパートナーのガイ・オセアリ―(Guy Oseary)は、投資家として映画俳優のアシュトン・カッチャー(Ashton Kutcher)と組みベンチャーキャピタル「A-Grade Investments」を設立し、SpotifyやSoundCloud、Shazam、Aidbnbなどスタートアップ企業に投資するなど、エンターテインメント視点での投資活動は、拡大しています。

スクーター・ブラウン、トロイ・カーター、ガイ・オセアリーに代表されるマネージャー/エンターテインメントビジネスの仕掛け人たちを旗手に、次世代のエンターテインメントビジネスにおける「投資」と「インキュベーション」を通じた価値創造の活動は、次の音楽業界に求められる役割の一つであることに間違いありません。ビジネスとテクノロジーからエンターテインメントを横断する視点で市場を作り拡大する活動を目指すエイベックス・ベンチャーズも、次世代の音楽ビジネスの視野で、日本の音楽市場に積み重なる既存概念にチャレンジしていくことに軸を置いているのは、日本のクリエイターたちにとって新たな選択肢を生み出すことことにつながると考えられます。

関連記事  マドンナやU2のマネージャー、ガイ・オセアリーとアシュトン・カッチャーが新VCファンド「Sound Ventures」を設立

ソース
エイベックス・ベンチャーズ、感覚ピエロ・秋月琢登の新会社に出資 (Musicman-NET)
エイベックス、才能ある人材や先進的なテクノロジーへ投資する「エイベックス・ベンチャーズ」設立 (Musicman-NET)

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(Jay Kogami)

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