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GizmodoによるiPhone 4プロトタイプ入手事件や、AOLによるニュースサイト「Huffington Post」の3億ドルでの買収、Techcrunch創設者のMichael ArringtonやEngadget編集長のJoshua Topolskyの独立(二人ともAOL絡み)など、最近のメディアビジネスではさまざまな動きがありました。
でもよく考えてみると、どのサイトもブログニュースサイトです。大手メディアサイトとは異なる存在であるにも関わらず、デジタルな社会において注目されるこれらのサイト。彼らが及ぼす影響力(コンテンツ力)は気になるところです。
興味深い記事を見つけましたのでご紹介。ファイナンシャル系ニュースサイトの24/7 Wall St.が独自に集計した、米国で最も価値あるブログサイトのトップ25のリストです。ここでいう「価値」とはブログメディアの利益、広告収入、ビジター数(調査会社Quantcastによる)、組織規模などを考慮しています。詳細はこちらをご覧ください。
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ブログビジネスは、日本ではこれからな動きですが(TechWaveは先駆者と信じています)、アメリカではメインストリームメディアと同等、またはそれ以上のコンテンツ力とパーソナリティ性を持つブログメディアの存在が、今後もネットユーザーのコンテンツ消費を変えていくという印象を受けました。
1位に選ばれたのは、皆さんもご存知のあの有名メディアです。。。
25. 24/7 Wall St.(多分ジョークだと思う)
価値: ???
まさか自分達をランクインさせるとは思いませんでした。24 Wall StはMSL MoneyやMSNBC、Yahoo!なども情報がピックアップされるフィナンシャル系ニュースサイト。米国だけでなく世界の金融情報をカバーし、約35記事を毎日投稿している。
24. Breaking Media
価値:350万ドル
Breaking Mediaは、法律ニュース「Above the Law」、交通・通勤ニュース「AltTransport」、ウォールストリートのタブロイド「DealBreaker」、ファッション業界ニュースの「Fashionista」を運営。
23. Destructoid
価値:370万ドル
独立系では最大規模を誇るゲームニュースブログ。ファンがブログを投稿できるセクションのほか、レビューが充実。発表会などイベントにもロボットのアイコンで出没。
22. Breitbart
価値:400万ドル
創設者でニュースコメンテーターのAndrew Breitbartによるニュースアグリゲーションサイト。ニュースサイトやブログへのリンクの他に多数の動画へのリンクも。
21. Gothamist
価値:420万ドル
全米11の都市別にフォーカスしたブログを運営するGothamist。都市ごとにニュース、イベントやレストランガイドなどローカルスタッフが編集する記事が読める。
20. Boing Boing
価値:700万ドル
マガジンから始まりブログへと進化したBoingBoingは、複数の作家が編集者を務め、サイバーパンクやテクノロジー、不思議な現象とその他多数の面白ネタをフィーチャーするブログ。投稿へのコメントが多い。
18. Mediaite
価値:1200万ドル
政治やエンタメ、TV番組や新聞ネタに関する話題をニュースとコラムで分析するメディア系ニュースサイト。ABCニュースのリードアナリストを勤めるDan Abramsが設立。
17. Pitchfork
価値:1290万ドル
1995年に開設した音楽レビューサイトのPitchfork。メインストリームからインディー系まで幅広くカバーし、また批判的レビューや中傷的なコメントは他メディアとは一線を画しており、200万程のビジター数を獲得している。人気音楽フェスティバルも運営。個人的に好きなサイトの一つ。
16. VentureBeat
価値:1300万ドル
ベンチャーキャピタルや新興市場などの視点でニュースを提供するテクノロジーブログメディア。モバイル、ゲーム、ビジネス、クラウドなどの分野がある。また新製品やベンチャー企業を紹介するカンファレンス、「DEMO」も主催。
15. ReadWriteWeb
価値:1320万ドル
テクノロジーブログのReadWriteWeb。一般的なオーディエンスでなく、IT部門の意思決定者をターゲットとし、専門的な分析や解説が提供される。LinkedInユーザーが情報共有に重宝するサイト。
13. The Blaze
価値:2400万ドル
保守派で有名なアナウンサー、Glenn Beck(@glennbeck)が立ち上げた政治ニュースメディアのTheBlaze.com。元Huffington PostのCEO、Betsy Morganも参画。
11. Perez Hilton
価値:2900万ドル
ブロガーでテレビパーソナリティのペレス・ヒルトン自身のブログが11位。セレブの写真に落書きを加えてサイトに掲載するのが特徴。毎月900万ビジターを獲得しているゴシップサイト。Twitter(@PerezHilton)のフォロワーもけた違いに多い。
10. GigaOm
価値: 3200万ドル
ベテランテック系ブロガーのOm Malik(@om)氏が運営するテクノロジーブログメディア。最新テクノロジーから投資情報、ソーシャルメディアまでカバーし、ブログ、特設サイトの他に、ビジネスカンファレンスも運営。
9. Mashable
価値:3900万ドル
日本でも読者は多いと思います。スコットランド人のPete Cashmoreが2005年に立ち上げたソーシャルメディア関連のニュースを幅広く取り扱うMashable。TwitterやFacebookからのトラフィックが多いサイトです。外部からの投資は受けず、サイトでの広告収入などで収益を上げる。
価値:4100万ドル
「I Can Has Cheezburger?」等のCheezburgerが8位。 ご存知ない方のために、何のサイトかというと、『猫』の面白写真(Lolcat)サイトです。
価値:4500万ドル
株式市場情報ブログのSeeking Alpha。400人近くのブロガーが毎日200以上レポートや分析を投稿している。
価値:4500万ドル
ビジネス、ファイナンス、テック系の業界情報を提供するBusiness Insider。 ウォールストリートのネットアナリストとDoubleClick創設者が2009年に立ち上げたメディア。テクノロジーからウォールストリート、メディアまで多くのニュースを鋭いコメント付きで紹介している。
5. Macrumors
価値:5200万ドル
4. SBNation
価値:5600万ドル
アメリカ4大スポーツからローカルスポーツまで315ものサイトを集約するSBNation。同社はファンが仮想チームを作り対戦できるファンタジーフットボール事業にも力を入れている(アメリカでは人気の娯楽)。
価値:6400万ドル
エンタメ、ゴシップ、ライフスタイルなどで女性をターゲットにした「Popsugar.com」などを統括するPopSugar Network (PopSugar Inc.)が3位。ベンチャーキャピタルや大手メディアから4600万ドルの投資を受けていることも注目。
2. Drudge
価値:9300万ドル
政治系ニュースアグリゲーションサイト「Drudge Report」を運営するDrudgeが第二位。メインストリームサイトやブログサイトへのリンク数が圧倒的に多い。
1. Gawker
価値:3億1800万ドル
ということで、Gawker Media, Gizmodo, Kotaku, Lifehackrのみなさん、おめでとうございます!!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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