イギリスでは2014年6月1日からCDをリッピングしても個人利用であるかぎり合法であると、デジタル時代における著作権法の改正で決定しました。
この度、イギリスのIntellectual Property Officeがイギリスの著作権法における例外対象を変更、これによってCDだけでなく電子書籍やDVDなどあらゆるメディアを何度でもコピーしても個人利用の範囲内なら、合法になります。
現在の法律では、CDのコピーを取ったり、モバイル端末やMP3プレーヤーにデータを保存することは違法です。新たに定められた著作権法における例外対象は、購入または所有するCDや電子書籍などを個人利用のためにコピーすることは違法と見なされなくなります。
もちろん海賊行為や、友人知人のためにコピーを作ることは今後も違法です。また自分が所有しないコンテンツのコピーを権利者の許諾なく作成する行為も違法です。さらにレンタルしたCDやDVD、オンデマンド型音楽ストリーミングサービスからコピーを作成する行為も違法になります。
Intellectual Property Officeは声明文で、このようにコメントしています。
この変更は小さな変更ですが、イギリスの著作権法を改革する上では重要なステップで、少数の消費者、社会、そして経済だけが違法コピー行為で利益を上げている現在の状況を終わらせるためであります。
今回の変更では、政府の規制緩和に基づき、不必要な法律や制約を排除しました。
デジタル音楽が普及する中、モバイル端末に音楽がコピーできない、持っているCDが自宅で埃を被ってしまうといった、課題は今でも存在します。持っているCDをデータ化し自由に使えれば、不必要にコンテンツを違法ダウンロードすることも減らせます。今回の法改正によって、音楽の海賊行為がさらに削減されることが期待できます。
すでに欧米ではSpotifyが海賊行為撲滅に向けて、違法ダウンロードユーザーを無料で合法なSpotifyユーザーへと転換し、国全体の違法行為を削減している成功事例が出ています。今後、この流れはますます強くなり、海賊版に依存しなくても、日々の音楽体験がもっと自由に楽しめる環境が音楽テクノロジーや立法機関の後押しによって広がっていくでしょう。
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ソース
It’s no longer illegal to rip CDs(3/28 Wired.co.uk)
The UK is finally making it legal to rip a CD on June 1st (3/28 Engadget)
UK government to legalise DVD and CD ‘ripping'(3/31 Telegraph)