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アメリカで2億人以上のユーザーを獲得している音楽サービスPandoraが、ブランドや広告主が音楽をカスタム設定した音楽ステーションをリスナーに提供するネイティブ広告「Promoted Stations」サービスを開始しました。

Pandoraによれば、現在ベータ版で始動しているPromoted Stationsは、Pandoraのアクティブユーザー(約7600万人)の約10%がアクセスすることができるそうです。

Kleenex, Skechers, StubHub, Taco Bell, Toyota Motor Salesなどすでに大手クライアントが利用を開始しています。例えばStubhubのステーション「Stubhub’s Next Stage」では、Tokyo Police Clubのインタビュー音源や楽曲、またKleenexのステーションではジェイソン・アルディーンやケリー・ピクラーなどカントリーミュージックが聴くことができます。

Promoted Stationsには、「Stations You Might Like」のリストの中からアクセスができます。

Pandoraは主にアメリカで利用できるネットラジオです。Pandoraではリスナーが選択したりいいね(Thumb up/down)したアーティストやジャンル、アルバムなど個人の嗜好を「Music Genome」と呼ばれる独自のアルゴリズムで解析し、リスナーが好きと思われる曲を自動でレコメンド再生してくれるパーソナライズド・ラジオを展開しています。

リスナーは無料でPandoraをスマホやPC、自動車の中、スマート家電などで利用できます。その代わりに、楽曲の間にオーディオ広告が挿入されたり、サイト上に広告が表示されます。

圧倒的なアクティブユーザー数(毎月7500万人以上)を持つPandoraですが、音楽のロイヤリティ料支払いのため、赤字経営を続けています。そのPandora最大の収益源は広告事業になります。Pandoraはアメリカのモバイル広告の分野では、Google、Facebookに次ぐ広告プラットフォームになっています。

そのためPromoted Stationsを使って、よりターゲットしやすい音楽ステーションという形で違和感なく情報やメッセージを届ける手法に選択肢を広げることで、企業やブランドのマーケティング戦略を支援していこうという狙いです。今年始めにPandoraは、車載システムの広告サービスも開始しています。

Pandoraは今後パートナーとなる企業を増やす一方で、Pandora内の表示方法をテストしていく予定です。

日本の音楽サービスは、「収益化」とはいっても具体的な策が出てこないですからねー、広告技術への投資もありませんし、マーケティング活動も既存の枠を使ったものばかりで、広告ビジネスが音楽というコンテンツを有効活用できていないと感じます。

ネイティブ広告はいかにして注目度の高いコンテンツを作れるか、そしてどのようにして読者やユーザーとコンテンツとのエンゲージメントを高めブランドへの共感を得られるかが、成功のカギです。その意味で、音楽というコンテンツの価値がPromoted Stationsで変わるのか、音楽と広告業界の関係は変わるのか、今後の動きに注目です。

ソース
Pandora Launches Promoted Stations (5/7 Wall Street Journal)
Pandora tests promo stations from likes of Kleenex, Taco Bell (5/7 CNET)

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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