tidal-event

ヒップホップのプロデューサーでビジネスマンのジェイ・Zが今月買収した、高音質な音での再生が可能な、定額制音楽ストリーミングサービス「TIDAL」。これまでは北欧が拠点でしたが、買収と同時に畳み掛けるように世界31カ国へサービスを拡大します。

サービスを拡張するのは、下の国です。

米国、カナダ、英国、アイルランド、フィンランド、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、イタリア、南アフリカ、チェコ共和国、スロバキア、シンガポール、デンマーク、スペイン、ポルトガル、エストニア、ラトビア、リトアニア、ノルウェー、フランス、オーストリア、スイス、ハンガリー、トルコ、スウェーデン、ルーマニア、スロベニア、ギリシャ、キプロス、マルタ

またTIDALは2015年Q3前にポーランド、オーストラリア、香港、カタール、UAE、ドイツでサービスを開始する予定です。

TIDALは3月30日にニューヨークで大規模なブランドのリローンチを記念するイベントを開催予定。サイトではすでにカウントダウンが開始されています。

TIDALとWiMPの統合

tidal-main

ジェイ・Zが買収したTIDALの運営会社Aspiroは、もう一つ「WiMP」という名称の定額制音楽ストリーミングサービスを提供していますが、買収後の戦略の一貫としてWiMPブランドは廃止となり、すべてTIDALブランドに集約されます。

TIDALは現在、月額19.99ドルで高音質な音楽ストリーミングを提供しています。WiMPはこれまでスタンダードな音質を月額9.99ドルで提供してきました。

テイラー・スウィフトも配信中

TIDALではすでにテイラー・スウィフトの最新アルバム「1989」を含む全音楽カタログを高音質で配信しています。

TIDALは他社の音楽ストリーミングと差別化するため、「高音質」と「独占的コンテンツ」を強調したマーケティング戦略を実施しています。

昨年テイラー・スウィフトは、デジタルサービスはクリエイターやソングライターに十分な利益を生み出さないと主張し、Spotifyから全曲を削除するという大胆な行動に出たことで、話題を集めました。

関連記事
・ジェイ・Zが「定額制音楽配信」ビジネスに進出、北欧のWiMPとTidal親会社を買収

ソース
WiMP brand to be phased out as Jay-Z takes control of Tidal (3/23 Complete Music Update)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
取材、記事執筆、リサーチ、音楽ビジネスやストリーミング、海外PRに関するコンサルティングのご相談は、お問い合わせからご連絡を宜しくお願い致します。

  • プロフィール
  • お問い合わせ