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日本からは撤退しましたが、米国では大変な人気を誇るインターネットラジオサービス『Pandora』(パンドラ)は、元シスコ・システムズのコンシューマー・プロダクト製品事業VPだったSimon Fleming-Wood氏を、初のCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)として採用したことを発表しました。

Fleming-Wood氏は、シスコに買収されたPure Digital Technologiesで、消費者向け小型ビデオカメラ「Flip」ブランド担当VPだった人物です。

Pandoraとはこんなサービス @heatwave_p2p さんのブログの解説はためになります
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*Billboard.biz記事の抄訳です。

リスナーの嗜好にマッチした音楽をストリーミングするPandoraが、7月に公表した数値(財務報告)では、アクティブユーザー数は3700万人に増加し、登録ユーザー数は1億人に到達しています。同時に一人あたりのリスニング時間も増加しています。
Pandora登録ユーザー数の推移 image via The World According to Carp
これまでのPandoraは口コミ(Word-of-mouth)によって認知を拡大してきましたが、口コミだけに頼り続けることは不可能です。上場企業となり、より多くの期待や競合に直面する中、成長プランを遂行できる人物が求められていました。そういった背景からFleming-Wood氏の起用は素晴らしい選択です。革新的で破壊的な製品を市場に投入してきたFleming-Wood氏の経験は重要な要素です。

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これまではスタートアップ(非上場)として、認知拡大を進めるだけであれば、Pandoraのように口コミやソーシャルメディアの力だけで成長しつづけることは音楽サービスだけでなく、他業種のオンラインサービスでも見受けられます(Evernoteなど)。

しかし上場すると状況が変わり、成長と利益を確実に達成するための戦略が必要になることが分かりました。デジタル音楽やソーシャルメディアなど現在関わっている取組みを行う人の集う組織に、新しい人材がだんだんと企業に参画するようになって、新たな分野への進出という企業の拡張を視野に入れることができます。この部分は成長企業にとって経営陣にとっても、重要な期間になりそうですね。
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Pandora共同設立者兼チーフ・ストラテジー・オフィサーTim Westergren image via VentureBeat
Fleming-Wood氏が手掛けてきたFlipはコンシューマ向けガジェット。ということはPandoraをより消費者向けに提供していくのではないか。具体的にはTVやPC、モバイルなど他社製品に組み込み提供していく施策に注力していくように思えます。

AdAgeの記事では、「Pandoraは上場後から(既存のサービス以外に)積極的な活動を進めており、Pandoraギフトカードの発売、自動車メーカーや携帯メーカーとの提携、そして海外展開も視野に入れています

a revamped website, Pandora gift cards, and new partnerships with automobile and phone manufacturers — Mr. Fleming-Wood will have his work cut out for him. Pandora also has international expansion on its radar.

とあるので、「日本にも再上陸するのか」と期待させてくれます。しかしFleming-Wood氏が関わっていたFlip Videoブランドは日本の地を踏むことなく事業が終了してしまった過去もあることを思い出してしまいました。

Pandoraの国際展開は応援しつつも、客観的に見ていきたいと思いました。

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ソース

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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