欧米で人気拡大中の定額制聴き放題の音楽ストリーミングサービス「Spotify (スポティファイ)」が、最新のユーザー情報を公開しました。Spotifyによれば全世界で、アクティブユーザー数1500万人、有料会員数は400万人へと増加しました。
Spotifyのチーフ・コンテンツ・オフィサー兼Spotify USA代表のケン・パークス (Ken Parks)がロンドンで開催されたGlobal Business Summit on Creative Contentの「The Future for the Music Industry」パネルの中で発表しました。
Spotifyは、2011年9月に有料会員が200万人に到達し、その4か月後の2012年1月には300万人に到達してきました。
Spotifyは、聴きたい音楽をいつでもどこでも聴ける、定額制聴き放題の音楽ストリーミングサービスです。ユーザーは無料会員になるか(広告、再生時間制限付き)、2種類の有料プラン「アンリミテッド・プラン」(月額5ドル、PCアクセス)と「プレミアム・プラン」(月額10ドル、PC・モバイルアクセス)を選択するかで、PCやモバイル、アプリ経由からメジャーレコード会社4社、インディーズ系を含む1800万曲以上の音楽を聴き放題で楽しむことができる画期的なクラウド型音楽サービスです。現在世界15カ国で展開しています。
またFacebookとの連携を強化し、Spotifyで聴いた音楽を友人と容易に共有できるようになり、ソーシャルメディアを通じて音楽を見つけやすく広げやすくしています。
image via Business Insider
さらにSpotifyは開発者やブランドが独自の音楽アプリを作成してSpotify上で楽しむことが出来る「Spotifyプラットフォーム戦略」と「Spotify音楽アプリ戦略」を推進し、音楽の発掘や共有の仕組みから全く新しい音楽体験を実現している、全く新しいタイプの音楽SNSです。
最新の数値によれば、無料会員と有料会員のコンバージョン率は27%です。アクティブユーザーの4人に一人が有料会員になっている計算です。
コンバージョン率が高ければ高いほど、Spotifyの収益そしてレコード会社への支払に影響を及ぼしますので、Spotifyとビジネス関係にあるレコード会社さんやアーティストは最も気になる数値ではないでしょうか。
今回の発表を受けて不思議に感じるのは、アクティブユーザー数をFacebookとFBアプリの利用を計測するサービスAppDataでSpotifyを計測した場合、月間ユーザー数は2500万人強(参照:App Data)に到達していることがわかります。ですので、アクティブ数1500万人がどこの数値を示しているでしょうか。例えばFacebookの数値でコンバージョン率を計測した場合、16%に落ちてしまいます。この辺りの影響が公表する数値に現れていると考えられます。
日本でもSpotifyのサービス開始への期待など気になる世界進出ですが、2012年にSpotifyは新たにドイツ、オーストラリア、ニュージーランドでサービスを開始してきました。
オーストラリアSpotifyローンチパーティ image via Flickr Beaugiles
また7月には米国進出1周年を迎え、米国ユーザーの数値を発表しています。
Spotifyの会員数の成長は、音楽サービスに対して対価を支払う音楽好きが存在することを示しており、心強いトレンドだと思います。またモバイルやiPad、オンラインなど様々な場面で音楽を聴きたい人が増えてきた事実は、Spotifyがストリーミング再生という新しい音楽の楽しみ方を一般化させ始め、聴く・共有する・共感することで広がる音楽体験の価値を高めていると感じます。
日本でもSpotifyが進出してきた時には、日本の音楽好きに新しい音楽体験の価値を感じてもらいたいと願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
Twitter, Facebookページもやっています。ご興味があればRSS購読、またはフォローしてください。
* ブログのタイトルを募集中です。
ソース