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Googleは、海外で人気のSpotifyやDeezerなどに対抗する音楽ストリーミングサービスを始めるためにレコード会社と交渉を始めたようです。
フィナンシャル・タイムズによれば、Googleはすでに大手レコード会社と交渉中で、同社の音楽ストリーミングサービスはサブスクリプション型(定額制)の有料プランに加え、SpotifyやDeezer同様に広告付きの聴き放題無料プランを展開するフリーミアムモデルが採用されると予想されます。
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Googleの音楽事業の拡大には、ダウンロードストアを運営するも音楽ストリーミングサービスには着手できていないAppleとAmazonというライバルに先行して新規参入することができるというメリットがあります。
Googleは2011年11月に音楽ダウンロードサービス「Google Play」(前Google Music)を米国で開始し、その後英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインの5ヶ国に拡大しています。
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調査会社Strategy Analyticsのアナリスト、エド・バートン(Ed Barton)氏は、「Googleは音楽ストリーミングサービスをNexus製品にインストールして提供する可能性がある」とコメントしています。
Googleの音楽ストリーミングサービスは広告事業でも優位性を生むと予想されます。広告業界の関係者は、Googleが消費者の音楽視聴に関するデータを収集することで、広告主向けに貴重なデータベースが構築できると思案しています。
しかしデジタル音楽市場で、アップルのダウンロード販売と、Spotifyの音楽ストリーミングサービスに対抗することは難しく、どの企業も競合するまでに至っていないのが現状です。
またGoogleはまず音楽業界と友好的な関係を(再)構築する必要があります。ワーナーミュージックやユニバーサルミュージックなど大手レコード会社は、Googleは違法ダウンロードサイト削除の努力が欠如しているとして公の場で非難しているからです。またParlophoneは、Googleのクラウド型音楽サービス(Google Playの一部)に対してアーティストに不利益だとしてレコード会社のカタログをライセンスすることを回避しています。
Googleの強みといえば、既に持っているAndroidプラットフォームとGoogle Play、それにYouTube。この3つが連携した音楽ストリーミングサービスができれば、AppleやSpotifyにも出来ない全く新しいサービスが期待出来ます。YouTubeにも近く有料視聴が実施されることもあり、同じようなインフラでフリーミアムの音楽サービスを立ち上げる可能性が高いと思います。
ですが、逆にこれまでGoogleが音楽ビジネスで全くといっていいほどインパクトを残していないことも気がかりです。大きな期待で始まったGoogle Playは海外ではiTunesやAmazonの比になるほども成長しておらず、Androidでも音楽やエンタメにフォーカスした施策を実施することは難しく、Nexusなどタブレットは作るも音楽の話題では盛り上がらず。うーん、サービスや端末は色々持っているのですけどね、なんかソニーみたいで横のつながりが出来てない印象がありますね。本当に音楽やりたいのか、何か勿体無い。
唯一の可能性はレコード会社やアーティストがYouTubeを積極的に使っていることと、スマホユーザーがYouTubeで音楽を視聴しているということくらいでしょうか。またGoogle+によるソーシャル機能がどれほど充実できるかもカギかと思います。
そういえば、Googleは「Nexus Q」なんてハードウェアも出していたけど、どうなったんだろう?
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ソース
Google looks to beat music rivals (2/22 FInancial Times)