YouTubeのマルチ・チャンネル・ネットワーク(MCN)の一つで、ダンス動画専用ネットワークで最大規模の「DanceOn」が、投資家から400万ドル(約3億9300万円)の資金調達に成功しました。
DanceOnは、YouTube上でダンサーやYouTubeアーティスト、振付師などによる複数のチャンネルをアグリゲートするMCNで、彼らはダンス・エンターテインメントに特化しているネットワークです。DanceOnの動画累計再生数は1億8791万8225回、チャンネル購読者数は26万人を超えている、最大のMCNです。ゲームに特化したMachinimaのように、DanceOnはここ数年の間に急速拡大してきた、YouTube動画を活用した新しいサービスの一つとなっています。
DanceOnへの投資ラウンドはPlus CapitalとAMC Networksが共同でリードしました。その他の投資家には、マドンナのマネージャーで、投資ファンド「A-GRade」の共同創業者のガイ・オセアリー(Guy Oseary)や、MachinimaのCEO、アレン・ドベヴォワース (Allen DeBevoise)が参加しています。
2010年に活動を開始したDanceOnは、YouTubeがオリジナル・コンテンツ制作を推進するために1億ドルを投じたプログラムに選出された100チャンネルの一つでした。その後、マドンナやガイ・オセアリーの支援を受けるなどしながら、DanceOnは独自のプログラム(番組)やYouTubeクリエイターとの連携を深めて成長してきました。
DanceOnのビジネスモデルは、YouTube内でダンス・チャンネルやYouTubeクリエイターを見つけ、動画からのマネタイゼーションを支援するだけにとどまりません。DanceOnでは、ダンス・バトル番組「Dance Showdown」シリーズを展開して、様々なYouTubeスターを参加させて視聴者を集めています(テレビ番組「So You Think You Can Dance」に近い構成)。
またマドンナやデヴィッド・ゲッタなどのツアーを行っているパフォーマーや音楽PVの舞台裏を追ったドキュメンタリー・シリーズ「The Edge」の制作も行うなど、YouTubeにとらわれず、外部プラットフォームでの成長にも目を向けています。
さらにDanceOnはユニリーバやUbisoftなどの企業マーケティングでコンテンツ・パートナーシップ契約を結んでいます。
DanceOnは新たな投資で、更なるオリジナルコンテンツの制作を進め、またDanceOnパートナーが動画制作などをしやすくするツールの開発も進める予定です。
このニュースは熱いですね。YouTubeでダンサーや振付師同士がバトルしあったり、ダンス好きが集まれる場所ができるなんて、リアルとはまた違う面白い体験が生まれそうです。YouTubeを使うことで、自分のパフォーマンスを知らない人に世界規模で広めることができる、しかもDanceOnのようにクリエイターをバックアップしてくれる企業がいるというだけでパフォーマーは心強いはずだし、視聴者はクオリティの高いプログラムを見ることができます。この分野はクリエイターと視聴者にとってお互いにメリットが高い。
日本でもマルチチャンネルネットワークは増えるでしょうか?
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