なんとDJが!
英国では新年の叙勲者リストを発表され、BBC Radio 1でダンスミュージック番組「Essential Mix」のホストを長年勤めているDJのピート・トン(Pete Tong)に、音楽と放送の分野に於ける功績が評価されてMBE(大英勲章第5級勲位)が授与されることになりました。
日本でもハウスやダンスミュージックを聞いている人なら一度は耳にしたことある名前だと思います。そうでなくともEssential Mixのミックスは、聞いたことある人はいるのではないでしょうか?
ピート・トンは
DJとしてこの上ない光栄です。自分が信じてきた活動と、世界中に影響を与えてきた音楽が認めていただけたことを誇りに感じています。BBC Radio 1のダンスミュージックとエレクトロニック・ミュージックへの揺るぎないコミットメントそして20年以上に渡り自分をサポートしてくれたことに感謝しています。
素晴らしいイベントを開催してくれる英国そして世界中のクラブ・プロモーターの情熱とコミットメント、そして音楽を創り革新してくれるアーティスト、プロデューサー、DJ達に感謝を申し上げます。この名誉は、たくさんの素晴らしい音楽のおかげです。最後に、さまざまな形でサポートしてくれる家族とチームに感謝しています。ありがとう。
とコメントしています。
ピート・トンは1991年からBBC Radio 1で「Essential Selection」, 1993年に「Essential Mix」の放送を開始、常に新しいダンスミュージックのトラックを紹介するだけでなく、有名DJからまだ知名度の低いニッチなジャンルのアーティストまで幅広く紹介するなど、ラジオから世界に向けて新しい音楽を配信し、音楽シーンには欠かせない存在になりました。どちらの番組も日本から聴けますので、気になった人はチェックしてみてくださいね。
ラジオの他には、数多くのクラブイベント、DJミックスをこなし、イビザPachaでのレジデンスDJ、2008年にはダンスミュージック/EDMの業界向けカンファレンス「International Music Summit」の創設などの活動を行うなど音楽業界に貢献してきました。
現在は拠点をロサンゼルスに移し、ネットラジオiHeartRadioのEDM専門ステーション「Evolution」の立ち上げに参画したり、世界最大手エージェンシーWilliam Morris EndeavorでDeadmau5, Kaskadeなど有名アーティストのマネジメントを行うエレクトロニック・ミュージック部門の立ち上げるなど、アメリカでのEDMやダンスミュージックの普及活動の真っ只中にいます。
昔からBBC Radio 1のリスナーという者としては、とても嬉しいです。王道のEDM以外のアーティストもちゃんとフィーチャーしてくれるあたりは、ただの人気獲得目的のDJとは違って、音楽やアーティストに対してちゃんとした信念を持って番組作りをしていて流石だと思います。
日本でもダンスミュージックをやっている人に勲章・褒章が叙勲されることはありませんが、ラジオDJという立場の人も少ないんじゃないでしょうか?
確かに今はEDM全盛期で世界中盛り上がっています。ですが、彼の場合はそのはるか前からやっているので、その継続性には改めてリスペクトしたいとおもいます。彼のようなDJも活動が評価されれば音楽シーンもさらに注目が上がると思いますし、良いことなのではないでしょうか。
大英帝国勲章を受勲したDJでは、過去にノーマン・ジェイ(Norman Jay)が2002年にMBEを受勲しました。
辞退している有名なアーティストもいます。デヴィッド・ボウイはナイトの称号もCBE(大英帝国第3級勲位)も辞退しました。それからミック・ジャガーはナイトなのですが、キース・リチャーズは辞退してますね。ポール・ウェラーも断ったし。
ソース
Pete Tong awarded MBE in New Year Honours List(12/31 NME)