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アップルのBeats買収は、音楽ダウンロードビジネスでは無敵と思われた巨人が、将来は定額制音楽ストリーミングの領域に踏み込むであろうと注目を集めています。ストリーミングサービスは今後さらに競争の激しくなるビジネスと予想されますが、そこにITの巨人も本格参戦するようです。

Buzzfeedは、アマゾンはPrimeメンバー向けにオンデマンドの音楽ストリーミングサービスを開始すると、音楽業界関係者からの情報として伝えています。開始時期は6月または7月。

ユニークなのは、配信するカタログで、リリースから6ヶ月以上経っている楽曲やアルバムを配信するそうです。最新リリースは配信には含まれません。全カタログを提供する代わりに、Prime Instant Videoサービス同様、レコード会社とライセンス契約に合意した楽曲をディスカウント価格で配信することで、最新リリースを含む包括的なカタログでリスナーの獲得を目指すSpotifyやRdio、Beats Musicなどの競合と差別化するそうです。

アマゾンはソニーミュージックとワーナーミュージックの大手レコード会社とすでにライセンス契約を結び、さらにいくつかのインディーズレーベルとも契約済みとのことです。ユニバーサルミュージックとの契約は、Buzzfeedはまだ確認が取れなかったとのことです。

情報ソースの一人によれば、アマゾンはアクセスできるレーベルのカタログが少ないため、既存の音楽ビジネスと販売のデータを基に、どの音楽を配信するかを決定するそうです。

Spotifyと同じようにアマゾンのPrime音楽サービスも異なるデバイスでの利用が可能になるそうで、ユーザーは無制限に検索し再生でき、オフライン視聴機能も搭載するとのことです。

音楽ストリーミングの領域では、アップルがBeats Musicを買収したことで、定額制配信サービスに本格的に注力する可能性が高まっています。また先日Spotifyは有料会員数が1000万人を突破したことを発表し、フリーミアムのビジネスモデルで急成長しています。

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ソース
Exclusive: Amazon Prime To Offer Music Streaming Service — With 6-Month-Old Songs(5/30 Buzzfeed)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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