グーグルの暫定最高事業責任者(COO)に就任したOmid Kordestani氏が、定額制音楽サービスSpotifyの取締役に就任することが明らかになりました。Kordestani氏は、グーグルに10年在籍し、先日ソフトバンクのバイスチェアマンおよびSoftBank Internet and Mediaの最高経営責任者(CEO)に就任した、上級副社長兼COOであるNikesh Arora氏の後任となったばかりです。
Recodeによれば、元YouTube製品担当副社長のShishir Mehrotra氏が、SpotifyのCEOダニエル・エクとSpotify経営陣の特別アドバイザーに就任することも明らかになりました。
Kordestani氏は1999年からグーグルに在籍し、セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジのアドバイザーを長年勤めてきた人物です。またグーグル創業当初のビジネスモデルの実現を推し進め、セールス部隊を組織しグローバル規模での収益化に導いたキーパーソンの一人として、業界で知られています。
グーグル関係者がSpotify経営陣に加わりましたが、グーグルでは今後もYouTube有料サービスのローンチを目指し、定額制音楽サービスの領域に進出する予定です。
Spotifyは広告事業やYouTubeで実績を残してきたグーグラーを経営に迎え入れることで、Spotifyの広告ビジネスや海外展開の事業拡大、マネタイゼーションを向上するための組織強化かと見られます。その一方で、YouTube有料サービスやGoogle Play Music All Accessなど定額制サービスを開発している、ライバル企業から関係者を招き入れることは意外とも思えますが、異なる企業間でナレッジを共有することでビジネスの成長だけでなく勢い、安定感、面白さをプラスしデジタル音楽の世界が進化していってほしいと思います。
グーグルのスポースクパーソンはKordestani氏の取締役就任に関してはコメントを控えています。
Spotifyの取締役には、投資会社Northzone Venturesやcreandumなど北欧のVCからの代表や、ショーン・パーカーが名を連ねています。