Warner-Music-Group

メジャーレコード会社の1つ、ワーナーミュージックが第3四半期の決算を発表しました。

Q3の業績は純損失1億8400万ドルを計上しましたが、売上高が7億8800万ドルで、前年同期比の6億3300万ドルから18.9%(16.9%恒常通貨ベース)と大きく増加しました。ワーナーミュージックの損失額は負債の償却のため前年同期比の6200万ドルから196.7%拡大しました。売上増加の最も大きな要因はパーロフォン買収からの売上増加でした。パーロフォンを抜いた場合の総売上高は前年同期比3.5%でしたので、同レーベルのリリース、売上、コストがワーナーミュージック全体に大きく影響を与えています。

デジタル事業の売上高は26.1%上昇し全体の売上高の41.1%を占めました。デジタルからの売上では音楽ストリーミングからの収益拡大とパーロフォンからの収益が要因となっています。

音楽事業の売上は22.8%増加(20.8%恒常通貨ベース)して6億5600万ドルを計上。デジタルとフィジカルを合わせた売上は21%増、アーティスト・サービスおよび権利収益は35.3%増、ライセンシング売上は21.2%増加でした。米国事業、国際事業の売上はそれぞれ11.4%、23.8%増加しました。2億9900万ドルで前年同期2億3600万ドルからさらに拡大。

音楽事業におけるデジタルからの売上は前年同期比26.7%成長し、全売上の45.6%を占めています。デジタル音楽の成長としては音楽ストリーミングからの収益拡大、パーロフォンの売上、コールドプレイ、ザ・ブラック・キーズ、エド・シーラン、リンキン・パーク、レッド・ツェッペリン、ジェイソン・デルーロ、リリー・アレンなど人気アーティストのリリーススケジュールが続いたことが挙げられます。

 

Warner_Rec

ワーナーミュージックCEOのスティーブン・クーパーは

強気なリリーススケジュールに加えて、素晴らしいアーティストへの継続した投資と、担当チームによる最高級の制作によって、着実な成果を今季は達成てきました。

特に我々の戦略的な動きが利益を生み出しています。パーロフォン買収はその典型で今季の成功に結びついた大きな要因です。重要なアーティストのリリースを幾つかを数ヶ月以内に控えている中、我々は今年度の残りの期間、この勢いを維持していきます。

とコメントしています。

音楽出版事業では、全体の売上は2.2%増加。デジタル事業の売上は音楽ストリーミングビジネスの成長によって22.7%アップしました。音楽出版の収益でデジタルからの売上は全体の19.7%に拡大しました(前年同期は16.4%)。

パフォーマンス・ライツ事業の売上は2%。シンクロ権売上は3.8%それぞれ増加しました。


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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