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TIMEの取材に答えたU2のボノは、バンドがアップルと共にデジタル音楽を刷新する「極秘プロジェクト」を進めていると答えています。アップルがU2と組んで最新アルバムを期間限定で無料配信したことはまだ新しく、デジタル音楽ビジネスにとってディストリビューションやマーケティングの考えを根底から覆すモデルとなりましたが、すでに両者はデジタル音楽で新しい局面を迎えようとしています。

バンドが取り組んでいるプロジェクトとは、新しい音楽のフォーマットの開発。ボノによれば、現在バンドはアップルと一緒になって、消費者のアルバム購入を促進してくれる新しいデジタル音楽形式の開発を進めていると述べています。

このデジタル音楽フォーマットがどのような内容なのか、全く分かっていません。また「アルバムやトラックなど音楽を買いたくさせる」ことがフォーマットのことを指すのか、音楽の購入方法を指すのかも、全く分かっていません。

U2のマネージャーを務めるガイ・オセアリーは、先週オーディオファイル以外の方法でファンとつながる手法を検討し、例えば動画コンテンツや歌詞などを連携させ、「革新的な」方法で音楽の楽しみ方を拡げる方法を模索したいと発言しています。

アメリカのデジタル音楽売上はこの2−3年で減少傾向を見せ始めています。2014年上半期のアルバム売上は前年比15%ダウン、トラック売上は13%ダウンしています。そんな中で急成長を見せているのが音楽ストリーミングサービスで、SpotifyやRdio、Rhapsodyなどのサービスは上半期で42%の成長を遂げています。

ソース
Apple and U2 reportedly working on ‘secret project’ to bolster music sales (9/18 9to5Mac)

U2’s Mission to Save Music (9/18 TIME)

Exclusive: U2 and Apple Have Another Surprise for You (9/18 TIME)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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