ロックミュージシャンのニール・ヤングは業界でも屈指のオーディオ愛好家として知られています。低音質なMP3が支配する業界と音楽の聴き方を変えようと、高音質の音楽配信サービス「Pono Music」をゼロから立ち上げるほどこだわりを持っています。しかし彼にとって不満に感じているのは、MP3だけではないようです。
近年世界中で巻き起こっているアナログレコードの人気復活は、ただ「流行りものを自慢しているだけ」と酷評しています。
ニール・ヤングは
今、大勢の人がアナログレコードを買っているが、CDマスターの音質で聴いていることに気づいている人は少ない。その理由は、レコード会社が消費者はアナログレコードを購入したいことに気付いたからだ。だからCD用のマスター音源をデジタルファイルで作っていているので、アナログでリリースされる新作の多くはCDをアナログにしているだけで、ただの流行に過ぎない。
と南カリフォルニアのラジオ局「SCPR」の番組「the FRAME」にゲスト出演して答えています。
しかしヤングはアナログの人気復活に対してリスペクトは忘れていません。
ニッチな領域だが素晴らしい市場でそれは素晴らしいことだ。人々がこれからもアナログを楽しんでくれて、今後も成長してくれることを望んでいる。なぜならそれは素晴らしいからだよ。
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近年、アナログレコードは海外の音楽市場で、極小規模ですが売上が急上昇中で、それに伴ってアナログで新作をリリースするアーティストも増えてきています。
ヤングはインタビューで、ハイレゾ音楽配信「Pono Music」とハイレゾ・プレーヤー「Pono Player」を紹介して、「アーティストがレコーディング・スタジオで録音した音質」を再現できると説明しています。
技術的な側面で考えれば、アナログレコードの多くは現在はアナログレコード用のマスター音源で製造される様になりましたので、ヤングの言い分は過剰とも言えます。ただはっきりとは言いませんでしたがヤングはアナログレコードの人気は永久に続くものではなく、トレンドはいつか終わりが来ると警告しているとも捉えられます。
ヤングのPono Playerは製造のための資金をクラウドファンディングサーヴィス「Kickstarter」で集めたところ、6億円以上が音楽ファンから集まる大成功を収めました。
ソース
Neil Young dismisses vinyl revival as a ‘fashion statement’ (2/3 The Guardian)
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