スウェーデン出身の女性ミュージシャン、ロビン(Robyn)は、テクノロジーに興味関心のある女の子を支援する目的で、一日限りの音楽フェスティバル「Tekla」を主催することを発表しました。
Teklaは11歳〜18歳の女の子を中心に、将来的に理系教育の中心になると言われる「STEM」(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)の世界において、圧倒的に男性が大多数を占めるこの分野への女性の進出を促進することを目指します。
イベントでは、エレクトロニック・ミュージックから、ゲーム開発、プログラミング、ロボット工学、3Dプリンティングなどに関するのワークショップが行われます。その他にはゲストスピーカーによるトークセッション、さらにロビンのライブ・パフォーマンスが予定されています。
すでにスウェーデン王立工科大学やグーグル、Spotifyなどテック企業がパートナーとして参加が決定しています。日程は4月18日にストックホルムで開催。
ロビンはスウェーデン王立工科大学がスウェーデンの進歩に貢献した人物に毎年贈る「Great Prize」を2013年に受賞しました。ちなみに2012年の受賞者は、Spotify共同創業者のダニエル・エク(Daniel Ek)。
なぜテック・フェスなのか? 世界的にテクノロジー業界は男性中心の世界で、IT先進国と言われるスウェーデンでも女性のエンジニアはわずか25%しか居ないのが現状だそうです。テック系女子の育成を思い描いたのが、テック系企業やビジネスパーソンというありがちな人達ではなく、アーティストだったことは、なかなか見られない問題への解決の取り組みです。音楽家の影響力とクリエイティビティによって音楽業界にとどまらない社会貢献を目指す活動は刺激的で素晴らしいことです。同じようなビジョンを持つ日本の音楽家やクリエイターにも、人を勇気付ける活動をテクノロジーと共に実現できる場を作っていって欲しいと感じます。
ソース
Robyn launches tech festival for teenage girls(3/20 The Verge)
image by Wikimedia