ウォール・ストリート・ジャーナルは定額制音楽ストリーミングサービス「Spotify」がウェブ動画サービスを計画していると報じています。
SpotifyはすでにYouTubeで活動するクリエイターや、メディア会社ともコンテンツのライセンス契約やオリジナル・コンテンツの制作についてコンタクトを取っていると言われています。動画サービスの内容については不明ですが、YouTubeやVevoと競合することになることは間違い無さそうです。
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もしこのレポートが事実であれば、5月20日にニューヨークで開催されるプレス向けイベントで発表されるかもしれない。
Spotifyは音楽ストリーミングで蓄積したユーザーの行動データを元に動画を配信することを視野にいれている模様です。例えば、Spotifyで「ワークアウト」や「トラベル」のプレイリストを聴くユーザーには、その楽曲やプレイリスト、ジャンルやムードに最適な動画コンテンツを流すイメージです。
Spotifyは現在アクティブユーザー数6000万人以上、有料会員数は1500万人以上を誇る、世界最大の定額制音楽ストリーミングサービスです。今年に入り、4億ドル近く(約420億円)の資金を新たに調達したとの噂もあるため、新規事業への投資も視野に入れているのかもしれません。
競争が激しい音楽ストリーミングの世界
Spotify、またも巨額の資金集めに成功。音楽業界の巨人達が激化させる「定額制音楽ストリーミング」の競争
最もSpotifyも音楽ストリーミングの世界では安泰ではありません。今年6月には、アップルが昨年買収した定額制音楽ストリーミングのBeats Musicを改良した新しい音楽サービスを発表すると言われています。アップルもレーベルとのライセンス契約が手間取っている様子で、実際のローンチ時期は6月から遅れるかもしれないとの見方が大半の予想です。
アップルはSpotifyとは異なり、有料オプションのみの月額定額サービスを展開することで、レーベル経営陣を合意へと導こうとしています。
噂が本当であれば、Spotifyにとって動画ビジネスへの参入は新たなチャレンジになると同時に、大きな収益源の可能性ともなります。Spotifyはすでに動画広告メニューを広告主に提供し、フリーサービスのユーザーが視聴すれば制限を解除できるオプションとして展開しています。
また今年に入ってSpotifyはソニーと提携して、PlayStation上でSpotifyがアクセスできる「PlayStation Music」を始めたことも、動画配信への可能性と推測を広げます。先日ソニーは、PlayStation 4が世界で2200万台以上購入されたと発表したばかり。
ソース
Spotify set to take on YouTube with online web video site(5/8 Daily Mail)
Spotify wants to get into online video(5/7 Engadget)