オーストラリアで音楽業界のロイヤリティとライセンスの管理と分配を統括しているレコード協会、「オーストラリアレコード産業協会」(Australian Recording Industry Association、ARIA)は、5月18日からオーストラリアで初めて音楽ストリーミングと動画ストリーミングのデータを集計した、新しい音楽ストリーミング用チャートを開始することを発表しました。
ARIAによれば、新しい音楽チャート「Audio & Visual Streaming Chart」は、YouTubeやVevoの音楽動画のデータと、Deezer、JB Now、Rdio、Google Play、Spotifyなど音楽ストリーミングサービスのデータを連携させた、コンバイン・チャートで、18日以降毎週更新されます。
すでにオーストラリアでは、シングルチャートに音楽ストリーミングのデータを連携させてCDやダウンロードとのコンバインチャートを展開しています。
ARIAは現在の所、公式チャートにYouTubeのデータを統合する予定は無いことを明らかにしています。すでに米国や英国では、公式のアルバム/シングルチャートに音楽ストリーミングのデータを換算する業界的な流れが始まっており、より消費者の音楽視聴行動を反映したチャートにシフトしています。
2014年、オーストラリアでは音楽産業全体では売上が低下したにもかかわらず(前年比9.62%)、定額制音楽ストリーミングサービスが急成長しています。2013年から111%と2倍以上の成長を記録、2300万豪ドルの売上は業界全体の10%を占めました。
デジタル音楽は2.36%減少して1億8770万豪ドル、フィジカル音楽は18%ダウンとどちらも伸び悩む中、音楽ストリーミングの成長は業界にとって音楽の聴き方の変化を示すと同時に、新しい収益源として期待がかかります。
ソース
Australian Recording Industry Association