定額制音楽ストリーミングサービスのSpotifyは、データ解析のスタートアップ「Seed Scientific」の買収を発表しました。Seed Scientificは、2012年に創業したニューヨークのスタートアップ。買収金額は明らかにされていません。
彼らのクライアント・リストにはAudiやUniliver、国連が名を連ねますが、音楽サービス関連ではアップルが買収したBeats Musicも彼らのデータ提供先に含まれていたことが注目されています。
Spotifyは買収に伴い、Seed Scienfiticが今後アップルへのデータ提供を止め、Spotifyへ独占的にデータ提供するとTechCrunchに説明しています。
買収の目的はアーティストやリスナー、企業やブランドがSpotifyとどのようにインタラクションを行うかをより深く理解し、サービスの改良に活用するため。そのため、SpotifyとSeed Scientificはデータ解析専用チーム「Adcanced Analytics unit」を新たに立ち上げます。このチームのリーダーにはSeed Scientificの創業者でCEOのアダム・ブライ(Adam Bly)が就任する予定です。
Seed Scientificは企業のデータ解析用に特定のアルゴリズムを開発、データ・ディスカバリー、収集機能、データ・サイエンス、ビジュアリゼーション・サービスを提供してきました。
Spotifyは昨年、音楽メタデータのソリューションプロバイダー「The Echo Nest」を買収したことが話題になりました。Echo NestもまたSpotifyに買収される前はBeats Musicにデータを提供していました。アップルも2015年1月にロンドンの音楽データ解析のスタートアップ「Musicmetric」を買収するなど、データ解析の領域への注目の高さが伺えます。買収の背景には、Spotifyがさらなるレコメンデーション機能の強化を目指すため、データ解析企業を傘下に収めていることがあげられます。例えば、リスナーにはより最適な曲を、アーティストにはファンの行動を、ブランドにはターゲットされた広告を、それぞれ提示することも実現しやすくなります。特にSpotifyは人のスケジュールやムード、アクティビティに基づいたレコメンデーションから、新しい音楽との出会いを強化しているところ。定額制音楽ストリーミングサービスの話題はテイラー・スウィフトやロイヤリティの話ばかりが注目されていますが、その裏ではデータサイエンスの領域で競争もひっそりと進んでいます。
ソース
Spotify Buys Beats’ Analytics Provider Seed Scientific(6/24 TechCrunch)