定額制音楽ストリーミングサービスの「Spotify」とナイキは、人気のランニングアプリ「Nike+ Running」をアップデートし、アプリから直接Spotifyの3000万曲以上の音楽カタログへのアクセスを可能にしました。
Nike+ Runningの最新アップデート4.8では、ランナーはNike+のアカウントからSpotifyのアカウントを連携させ、ジョギングやジムのワークアウトで自分の好きな曲をサウンドトラックにすることができます。
最新アップデートではNike+に、ワークアウト用のカスタム・プレイリスト機能「Pace Stations」が追加されます。
Pace Stationsはユーザーのモチベーションをアップさせてゴール到達を助けてくれるために開発された機能で、ナイキは「史上初のインストラクティブ体験」と呼んでいます。ユーザーは目標となる走るペースと、音楽の嗜好を入力。アプリが最適なBPMを見つけて、ユーザー個別に100曲のプレイリストを生成してくれます。
アプリのアップデートは現在iOSのみ。Spotify連携はNike+ユーザーなら誰でも無料で7日間利用することができます(Spotify プレミアム・アカウント必須)。
Spotifyは今年5月にアプリを大幅にアップデート。その時に発表された新機能の一つ、ランニングやウォーキングのペースを自動で認識して、曲のテンポを自動で変えてくれる、革新的なランナー専用の機能「Spotify Running」を実装するなど、ランニングの領域での音楽プレーヤーとしての地位を広げています。ただの音楽再生アプリではなく、ライフスタイルやアクティビティを軸に音楽をキュレーションするサービスになろうとしている戦略が、Spotifyの動きから伺えます。
競合アップルのパートナー
興味深いことにナイキは、Spotifyのライバルでもあるアップルとこれまでランニングやワークアウトの製品開発を積極的に行ってきた企業です。アップルのCEOティム・クックも運動好きは有名な話で、彼自身もナイキの取締役を務めています。
現在Apple Musicはランニングやワークアウト関連のアプリやサービスとの連携は発表されていません。しかしワークアウトでも使えるApple Watchをすでに発売していることから推測して、Apple Musicと音楽キュレーションが何かしらの形で、この領域に進出してくることは時間の問題かもしれません。
ソース
Nike News – Nike+ Running Delivers New Ways to Motivate More Runners Through Music(Nike)