毎年ラスベガスで開催する、大型EDMフェスティバル「Electric Daisy Carnival」(EDC)を運営するプロモーション会社Insomniacが、EDMフェスの経済効果に関するレポートを発表しました。このレポートによれば、2015年に開催されたEDCは、13億ドル以上(約1453億円)という莫大な金額を開催地のネバダ州クラーク群に還元していることが明らかになっています。
1997年からロサンゼルスで始まったEDCは2011年に開催地を現在のラスベガス・モータースピードウェイに移動して、アメリカだけでなく世界最大規模のEDMフェスとしてEDMシーンの認知拡大に貢献してきました。
IncomniacはBeacon Economicsと共同で行った音楽フェス経済効果のレポートで、2011年の移転以来、ネバダ州へ過去5年間で13億ドル以上の経済貢献、1700万人以上の集客を実現してきたことを明らかにしました。
2015年だけでも3日間で動員数40万5000人以上、経済効果は3億5030万ドル(約391億円)を達成しています。さらに2015年はEDC開催においてクラーク郡に3270件の雇用と1億4130万ドル(約158億円)の労働所得をもたらしています。
Insomniacの創業者でCEOのパスクアーレ・ロテラ(Pasquale Rotella)は、「わずか5年間で、私たちのヘッドライナーたちは我々が13億ドルもの経済効果をラスベガスに還元する手助けをしてくれたことは、信じられないほど素晴らしい」とレポートで述べています。
このレポートではクラーク郡委員会長スティーブ・シソラック(Steve Sisolak)もコメントをしており、EDC開催週はEDCのチケット購入者だけでなく、購入できなかった大勢の人がラスベガスに押し寄せるようになったと言います。また「EDCからラスベガスのエンターテイメント性まで、EDC Weekはこの街だけにしか出来ない体験を来訪者に提供している」ともコメントしており、EDEの効果はフェスの外にも広がっていることが伺えます。
このレポートではInsomniacがEDC運営でラスベガスに還元してきた経済効果についての詳細も記されています。
・2011 – 2015年にEDCがラスベガスに供給した経済的影響は、ニュージャージー州のGDPと同等(米商務省データによる)
・2015年のEDCは、2190万ドル(約24億円)の州税および地方税を支払う
・2011 – 2015年のEDCが支払った州税および地方税総額は8140万ドル(約91億円)に上り、これはネバダ大学ラスベガス校に通う学生1,055人分の学費総額に値する
・2015年のEDCでは、ホテルや飲食代など、フェス参加者の消費額が1億6830万ドル(約188億円)に達する。これにより、過去5年のフェス参加者による消費総額は10億ドルを越え、これはテスラモーターズが販売するModel S約1万台分に匹敵する
今年のEDCはすでに日程が発表されており、6月17日から19日の3日間ラスベガス・モータースピードウェイで開催されます。
ソース
Report Reveals EDC Vegas’ $1.3B+ Impact on Local Economy(Insomniac)
Electric Daisy Carnival Las Vegas Boosts Economy by $1.3 Billion: Report(Billboard)