ニューヨークで素敵なイベントが始まっています。
ブランドとエンターテインメントの未来を考える大型カンファレンス「Advertising Week」。9月26日から30日の4日に渡って、エンターテインメント業界とマーケティング業界のイノベイターたちがニューヨークに集まり、業界の動向や課題、未来について考えるイベントが開催されています。今年5月に東京でアジア版が初開催されたことは記憶に新しいかと思います。
セミナーやワークショップの数だけでも260を越え、そのジャンルは多岐に渡ります。今年のテーマは、「エージェンシー」「国境なきクリエイティビティ」「データ」「エンパワーリング・ウィメン」「インパクト」「MarTech」「マーケターズ・イノベーション」「メディア&エンターテインメント」「モバイル」「スポーツ」「スタートアップ・ネクサス」「スーパー・チューズデー」「タレント」「ビデオ」と、現代のメディア、エンターテインメント、マーケティングに携わる人なら、どれも興味をそそられる話題だと思います。
参加している企業は、Facebook、グーグル、GMなど大手企業から、Snapchat、Spotify、Twitchなど注目度の高い企業から、役員クラスのスピーカーが登壇します。日本からはLINEの田端 信太郎さんが参加。
スピーカーも、FacebookのCOOシェリル・サンドバーグ、GMのCEOメアリー・バーラ、元Huffington Postのアリアナ・ハフィントン、AOLのCEOティム・アームストロングなど錚々たるメンバーが顔を揃えています。
変わったところでは、女優のドリュー・バリモアや「Flower Beauty」の創業者としての参加したり、政治データ解析で有名なデータジャーナリストのネイト・シルバー、NASAエンジニアのアダム・ステルツナーが参加するなど、ハリウッドや政治、サイエンスのレベルでコンテンツを考えるパネルが開催されます。
ここに加わるのが、テレビやオンラインなど一流メディアの編集者や経営陣たち。ブルームバーグ、AOL、CNBC、ABC、ESPN、FOX、ニューヨーク・タイムズ、Vice Media、TechCrunch、Revolt、Red Bull Media Houseなどから、パネルの聞き手やスピーカーとして参加している贅沢すぎる座組です。
音楽関係のサービスでは、ストリーミングサービスのSpotifyやPandora、iHeartMedia、音楽動画サービスのVevo、メジャーレーベルではユニバーサルミュージックやアトランティック・レコード、ライブプロモーションのライブ・ネイションとAEG、エージェンシーではCreative Artists Agencyが参加、音楽に留まらず、マーケティングやコンテンツビジネス、広告、クリエイティブなど、現代のビジネスを取り巻くトピックを議論する内容です。
Advertising Weekでは、ライブエンターテインメントが催されるところが、さすがアメリカのエンターテインメント・ビジネスと頷きたくなります。Spotify主催のオープニングギグにデ・ラ・ソウルとDNCEがゲストで登場、開催期間中のアワードセレモニーでは、スティングがライブ、そして最終日のラップアップ・パーティは主催がVevoで、ゲストにはヒップホップバンドの「ザ・ルーツ」が登場する豪華さで、エンターテインメント業界との親和性の強さを感じさせます。
デジタル、ソーシャル、モバイルが当たり前になった今、いかに最新のデジタルを理解して、次のトレンドを先読みできるか。これはエンターテインメントの世界では、今共通する問題意識なはずです。アメリカや世界のエンタメ・ビジネス新時代を作っていくには、コンテンツの力とマーケティングの力の融合が可能性を拡げてくれることを、「Advertising Week」のスピーカーたちは示唆しています。イベントが提示するトピックは、そんな次の時代に起こりえるエンターテインメントの潮流が見えるまたとないガイドとなるでしょう。エンターテインメント・ビジネスの今後が気になるなら、注目に値するイベントです。
Advertising Weekは、期間中にサイトでライブストリーミング配信しています
ソース
Advertising Week