今年に入って世界的に注目が急浮上して、テック系メディアで話題が絶えない「スマートスピーカー」。
中国発の世界最大ECプラットフォームのアリババが、アマゾンのスマートスピーカー「Amazon Echo」に近いデバイスを早ければ7月上旬に発表すると、The Informationが関係筋の情報としてレポートしています。
Alibaba Plans Echo-Like Device for China (The Information)
アリババが発表すると言われるのは、音声認識機能を搭載したリビング向けのデバイスで、主なターゲットは中国人ユーザーになる模様。またこのデバイスでは、音声指示でアリババのプラットフォームや、アリババが運営するオンラインショッピングサイト「Taobao」やオンライン直販の「Tmall」から買い物ができるようになる機能が売りになる模様。
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中国の検索大手で、AI開発の先端を行くBaiduは、すでに音声アシスタント機能を搭載した家庭用ロボット「Little Fish」を今年1月に発表して、中国人向けのスマートホーム市場で優位なポジションに立とうと注力しています。
Little FishはBaiduが開発した音声アシスタント「Duer」が基盤となって、音楽再生や映像再生、検索や製品購入を中国語で実現可能にし、まだ英語圏の大手企業が参入できていない中国市場で先行する動きが活発化しています。
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アマゾンが展開するAmazon echoシリーズを筆頭に、音声アシスタントAIを搭載するスマートスピーカー市場は、今年に入って大手企業がこぞって参入し始めて、音楽業界やIT業界が注目するトレンドの一つとなっています。グーグルはすでに「Google Home」を昨年から発売を開始して、Chromecastなど家庭用デバイスの製品群を強化しています。
また今年はアップルが「HomePod」、マイクロソフトがハーマン・カードンと協力してスマートスピーカー「Invoke」を発表。日本ではLINEがAIプラットフォーム「Clova」を基盤にしたスマートスピーカー「WAVE」を発表したばかりです。
ソース
Alibaba Plans Echo-Like Device for China (The Information)
Chinese Tech Titan Alibaba Looks to Echo Amazon’s Smart-Speaker Success (WSJ)
Baidu snaps up smart home start-up in AI push(Financial Times)
image by Daniel Cukier via Flickr