メジャーレコード会社の1社、ワーナーミュージックグループが2018年Q3(4月-6月期)の決算を発表した。

売上高は5%増加の9億5800万ドル(約1062億円)、純利益は3億2100万ドル(約356億円)の増収増益。ワーナーミュージックは、これまで述べてきた通り、保有するSpotifyの株式全てを5億400万ドル(約556億円)で売却して利益に還元した。その中で1億2600万ドル(約139億円)はワーナーミュージックからアーティストやレーベルへ分配される。

ワーナーミュージックグループで好調だったのはデジタル音楽とライセンスビジネス、音楽出版、シンクロ権ビジネスで、低迷したフィジカル音楽、アーティストサービス、演奏権(PRO)および録音権のビジネスを売上で上回った。ワーナーミュージックを牽引したリリースはエド・シーラン、カーディーB、ブルーノ・マーズ、デュア・リパ、『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラックだった。

音楽ビジネス全体は売上高8億200万ドル(約884億円)で、前年同期比4.2%の増加。営業利益は前年比13%減少の6700万ドル(約73億円)。デジタル音楽の売上が音楽ストリーミングによる売上増加の影響で16.1%増加し5億1900万ドル(約572億円)。デジタル音楽ビジネスはワーナーミュージックグループ全体の60.1%を占める。これは前年同時期の54.1%からさらに成長している。

SpotifyやApple Musicを含む音楽ストリーミングの売上は4億4800万ドル(約494億円)。ダウンロードの売上は7100万ドル(78億円)。前年同時期は音楽ストリーミングの売上が3億6000万ドル(397億円)でダウンロードの売上が8800万ドル(97億円)だったので、デジタル音楽ビジネスはさらに音楽ストリーミング中心へ移行していることが分かる。

CDを含むフィジカルの売上も引き続き減少傾向にあり、前年同時期の1億6300万ドルから1億3000万ドル(143億円)へと低下した。

音楽出版事業は売上高1億5900万ドル(175億円)で前年同期比6%の増加。営業利益は17%減少して500万ドル(5.5億円)。売上成長の要因は音楽ストリーミングからの売上増加によるものだった。

地域別では、米国、アジア、ラテンアメリカが好調。ヨーロッパはフィジカル音楽の売上低下と前年に比べ新作が減ったため、低迷した。

source:
Warner Music Group Corp. Reports Results for Fiscal Third Quarter Ended June 30, 2018 (Warner Music Group)
Warner Music Group Dips in Third Quarter Earnings (Variety)

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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