欧州7カ国で展開される定額会員型音楽ストリーミングサービス
Spotify が延期されてきた米国でのサービス開始にようやく近づいたとメディアがレポートしている。Spotifyは2年以上に渡り米国進出を試みており、2010年のSXSWや年末の発表に期待があったが、結局何も起こらなかった。そして遂にSpotifyが米国でのサービス開始に前進したとの情報をNew York Postが13日に報じた。
New York PostのClaire Atkinsonによると、2人の音楽業界関係者がSpotifyとソニーミュージックが間もなく契約を締結すると伝えており、さらにもう一つのメジャーレコード会社からも支持を獲得しているとレポートしている。
Spotifyは2006年に26歳のCEO、Daniel Ek (ダニエル・エック)とMartin Lorentzon (マーティン・ローレンツォン)が設立した音楽ストリーミングサービス。洗練されたPC、モバイルアプリにより10000000曲以上のライブラリーから好きな曲を聴くことができるフリーのサービス。2010年にユーザー数は1000万人を突破した現在最も勢いのある音楽スタートアップである。
左がLorentzon、右がEk
Facebook連携やユーザー独自のURL、優れた共有機能があるソーシャルな音楽プラットフォームだ。Spotifyのユーザーの内、広告が入らずダウンロードや楽曲の購入もできる有料オプション(月10ドル)には約750,000人が加入している。昨年書いた下のエントリーもご参考までに。
米国でのSpotifyを取り仕切っている(らしい)のはナップスターの創業者であり、Facebookの初代社長である投資家のショーン・パーカー (Sean Parker)。映画「ソーシャルネットワーク」にも登場するので、ご存じの人多いと思います。ショーン・パーカーはナップスターで出来なかった音楽ビジネスをSpotifyで達成しようと、並々ならぬ意欲を見せています。
これまでなぜ実現しなかったのか? それは米レコード会社はフリーで音楽が聴き放題のサービスではビジネスにならないとして、高額な課金や広告モデルを要求していると言われている。なぜなら広告を収入源とするマルチメディアビジネスの多くはこれまで成功したことが無く、音楽をタダで無制限にユーザーへ提供することに大きな抵抗を感じているからだ。New York Postはレコード会社はSpotifyに推定1億ドルの前払いでもらい、Spotifyには定額会員制モデルで運営することを望んでいると書いている。一方、Spotifyはフリーでサービスを提供するモデルを変えるつもりはないとDaniel Ekは語っている。
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