YouTubeはPCメーカーのデルと提携し、米国で開催される人気の野外フェスティバルからライブストリーミングすることを発表しました。
シカゴの一大ロックフェス「ロラパルーザ」Lollapalooza (8月3-5日)
テネシー州で開催される大型野外フェスボナルー・フェスティバル Bonnaroo Music Festival (6月7-10日)
テキサス州オースティンでのAustin City Limits Music Festival (10月12-14日)
からライブ中継を行います。
ほとんどのチケットがソールドアウト状態という人気の高いフェスばかりです。
デルは映像配信制作の面でテクニカルなサポートを提供、昨年のロラパルーザでのライブ配信に引き続き、さらに他のフェスにも拡大します。
海外フェスのソーシャルメディアは今に始まったことではなく、海外では当たり前のことになっている。夏フェスとソーシャルメディアの可能性については、いつも参考にさせてもらっている高野修平さん (@groundcolor)がブログで事例と深い考察をしているので、こちらの記事を必見です。
海外フェスティバルは、音楽とテクノロジーを連携させ参加者の問題を解決しより楽しい体験ができるよう、様々な施策が実施できる絶好の機会です。YouTubeのライブ配信もその一つ。その他では例えばBonnarooがリリースしたモバイルアプリ。最新情報を入手できるのは当然で、フェスが始まるまでの時期もファンが楽しめる仕組みが盛り込まれている。
例えば好きなアーティストをLikeできる機能、LIkeしたアーティストへのiTunesリンクやソーシャルメディアへ投稿できる導線が引かれている。また参加者がフェスまでの旅を計画できるインタラクティブな地図や、友人同士で盛り上がれるグループチャット機能GroupMeなどがあり、音楽に共感する人達が夏フェス体験をソーシャルメディアで共有することができるようになっています。SNSに投稿できるカメラ機能も付いている
YouTubeのグローバルコンテンツ担当者のRobert Kyncl氏によれば、YouTube上でのマルチチャンネル配信、アーティストインタビューやステージ裏中継を配信するとのこと。
2011年コーチェラフェスティバルのマルチチャンネル配信の画面
image via Softpedia
オリジナルなコンテンツと『夏フェス』という独特の場から配信することで、アーティストやイベント、多くのファンがに音楽を体験してもらうとこが目的。
フェスに行けない人や躊躇している人にとって、YouTube上で音楽を視聴できることは、音楽を聴くきっかけや音楽でのつながりが生まれる機会が増やしてくれるでしょう。さらに、「夏フェス」という年一度の舞台からのライブ中継には、今しか見れないというプレミアム感が付加価値としてパフォーマンスに加わり、瞬間性が視聴者の思いを高揚させ、バーチャルからライブに没入する。言ってみれば、リアルのパフォーマンスがバーチャルな存在のYouTubeを通じて、リアルな体験をさらに拡大し、多くの視聴者に届けている。夏フェスのライブストリーミング中継は視聴者にとって、より届きやすく共感されやすい仕組みだと思います。
image via Flickr axzm1
また参加アーティストやブランドも、YouTube中継を活用し、視聴者限定のコンテストやファン獲得のPRなどリアルタイムで視聴者とエンゲージする施策を行うこともできると思います。映像で見せてあげることは、音楽のみの視聴よりも行動につながりやすいと感じます。
フェスのライブ中継とエンゲージメント(ファンとの直接コミュニケーション)の分野は、日本でも近い将来広がることに期待できます。
Lollapalooz
New Orleans Jazz & Heritage Festival
Bonnaroo
Austin City Limits
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