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「YouTubeのオーディオ版」と呼ばれるSoundCloudは、ウェブやSNSで誰もが音楽やサウンドを簡単に視聴し共有できる、ソーシャルなサウンド共有サービスの会社です。音楽制作者がサウンドを無料で投稿し情報共有ができ、SoundCloudユーザーはそれらをウェブサイトやFacebook、Tumblr等に張り付けて共有できるなど、ソーシャルメディア上で情報を拡散する機能が充実しているため、一般ユーザーから著名なクリエーターや大手メディア、スタンフォード大学も活用しています。
世界1500万人以上のユーザー数を獲得し、昨年は本社ベルリンに加えサンフランシスコにオフィスを開設するなど、世界中で利用者が急速に伸びています。
SoundCloudは基本的なサービスは無料でありながら広告が入らない。有料会員メニューや録音時間の拡大で課金してもらい、フリーミアムなサービスを運営しているので、クリエーターは欲しい機能だけを入手することができます。
SoundCloudの詳しい利用法に関しては、詳細な情報がこちらのブログで載っているので、必読です。
現在SoundCloudはウェブ版を大幅リニューアル中で、新しい『Next SoundCloud』をベータテスト中。クリエーターとリスナーだけでなく「キュレーター」にも使いやすいデザインに変更を予定している。自分も今使っていますが、モバイルアプリを使っているようで、見やすく操作も簡単で長時間音楽に聴き入ってしまいます。興味のある人はこちらからアカウントを開設 (Facebookアカウントでサインアップ)してNext SCにサインアップしてみてください。
Eric Walhforssのインタビューから、興味深い部分を抄訳でご紹介します。
SoundCloudのリニューアルについて
Wahlforss: 「Next SoundCloud」への刷新は、クリエーターではない消費者やキュレーターがより良い体験が出来るようにすることが目的です。デザインの変更に関しては、元々ウェブアプリから始まったSoundCloudに、この2年間で私たちがモバイルやタブレット向けアプリから学んだ教訓をデスクトップ向けに採用しています。
元々ソーシャル機能を重視してきたSoundCloudは、新デザインではサイトを軽量化し、より簡単にそして速く、より直感的な操作を目指します。
新しいSoundCloud Nextではキュレーター向けの機能を追加します。まだ全ユーザー向けには公開していませんが、自分のフォロワーへ気に入ったサウンドを再投稿できる『Repost』機能 (TwitterのRTに似た機能)と、どのユーザーのサウンドからでも簡単にセットリストを作成できるSets機能を追加しました。」
コミュニティ性について
情報のオープン化に抵抗を感じない人達同士が形成するコミュニティで共有されるリスニング行動が、私たちはリスナーとクリエーターのつながりをより強固にすると考え、そして私たちが強みを最大に発揮出来る分野だと思います。
GarageBandやAbelton Liveとの連携やTabletopなどアプリを開発することで、クリエーターが常に中心となるコミュニティでのつながりを形成することを今後も目指します。
成長分野はPodcastやメッセージ等『音声』
急成長で伸びているジャンルは、音楽以外のジャンルです。特に『音声』を使ったサウンドメッセージが私たちのサービスでは最も急速に拡大してます。数多くのラジオ番組やPodcastが私たちのプラットフォームを利用しています。さらに、ラップアーティストのスヌープ・ドッグなどの音楽家は楽曲を共有しつつも、音声メッセージも数多く投稿しています
今後2年の間に進出するかもしれない分野としては、まだ公表することはできませんが、現在幾つかの面白いプロジェクトを進めています。私たちが注目するトレンドは、モバイル、タブレット、そしてテレビも可能性があります。車の中でも自宅でもシームレスなサウンド体験が実現できるように、サウンドをどこにでも持ち運べることが私たちのビジョンです。
今後
私たちには直接の競合がいません。YouTubeやSpotify等が存在しますが、私達とは違うサービスを提供しています。SoundCloudの中心は常にクリエーターであって、私達はクリエーターとリスナー双方が直接つながった関係を維持するサービスを提供しています。売却やIPO (新規株式公開)の計画はありません。今でもプラットフォームとコミュニティを拡充拡大することに最も注力しています。会社としては、昨年になってようやく認知され始めたことを感じ、これからがスタートという実感です
テレビと連携するというSoundCloudの考えは、「サウンド」を共有するサービスがなぜ映像のテレビと?と一瞬不可思議な狙い。しかし、SoundCloudのようなサービスがあらゆるスマートデバイス、オンラインメディアで共有される将来は、双方向からコミュニケーションが可能になっていく今後は、従来のテレビのやり方ではなく、SoundCloudやTwitterなど新しいコンテンツサービスの特性をテレビ制作者が導入していくのではと考えてみました。
例えばテレビのコンテンツ制作側とメールやつぶやき以外のコンテンツでインタラクティブなコミュニケーションができるようになったら、どうなるだろうか。もっとリアルでエモーショナルなテレビエンターテイメントが実現するのではないでしょうか。(その為にはテレビ制作側も視聴者側に適応したシステムの導入が必要だが)。どこからでもサウンドを投稿し、友人やお気に入りのコンテンツを視聴し共有できる、SoundCloud的なアプローチが今後テレビ業界でも導入されるかもしれない。
テキスト主体だったコミュニケーションにインタラクティブメディアを追加することで、情報コンテンツに新たな価値を与える。Twitterの強化されたインタラクティブな「Expanded Tweets」のメディアパートナーに選ばれたことにも納得がいく。
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ソーシャル音楽共有プラットフォーム「SoundCloud」のクリエイティブすぎる2011年版ベスト音楽キャンペーン事例のまとめ (1/6)
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