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欧米で注目を集める, 無制限聴き放題の会員制音楽ストリーミングサービス「Spotify」(スポティファイ)は、海外展開を強化しグローバル規模で拡大しようと計画していることが最新公開された年間事業報告書から明らかになりました。

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ウォールストリート・ジャーナルによれば、Spotifyの親会社Spotify Technologies SAが4月に提出した事業計画では、同社のカナダ進出、アジアおよび南米市場への展開について示されています。(4月23日付の経営レポート)

Spotifyはカナダに間もなく進出し、約1年前にサービスを開始した米国と併せて北米の音楽市場を狙うことで、世界最大の音楽ストリーミングサービスの地位をより強固にする狙いです。

同報告書には、将来的にアジア圏と南米の音楽市場へサービスを拡大する機会を探ると書き加えられています。

Spotifyは今年5月にオーストラリアとニュージーランドでサービスを開始し、現在世界15ヶ国で展開しています。

欧州:英国、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、フランス、スイス、オーストリア、ベルギー、オランダ、スペイン、ドイツ
その他:米国、オーストラリア、ニュージーランド

Spotifyは、スウェーデンで2008年で開始した、無料から聴き放題ができるクラウド型音楽ストリーミングサービスです。Spotifyはフリーミアムモデルの会員制を採用しており、ユーザーには3種類の料金プランを提供しています。Spotifyによれば、現在アクティブユーザー数1500万人、有料会員数は400万人へと増加しました。
無料プラン(広告、再生回数制限付き)
有料プラン「アンリミテッド・プラン」(月額5ドル、PCアクセス)
有料プラン「プレミアム・プラン」(月額10ドル、PC・モバイルアクセス)

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Spotifyユーザーは色々な音楽視聴方法を楽しめ、PCやスマートフォン、タブレット端末、ネット家電、ソーシャルネットワークの友人、Spotify音楽アプリ経由でメジャーレコード会社、インディーズ系を含む1800万曲以上の音楽を聴き放題で楽しむことができます。

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Spotifyはまた開発者やブランドが独自の音楽アプリを作成してSpotify上で楽しむことが出来る「Spotifyプラットフォーム戦略」と「Spotify音楽アプリ」戦略を推進し、音楽の発掘や共有の仕組みから全く新しい音楽体験の実現にチャレンジしている、画期的な音楽サービスです。
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間もなく展開されるカナダも世界的には魅力ある音楽市場です。売上規模では2011年度4億3400万ドルで世界第7位、前年比2.6%の成長を記録している市場です。その内のデジタル音楽売上は1億6400万ドル。デジタルアルバム売上は前年比39%増、反対にフィジカル音楽売上は7%減とデジタル分野が市場成長に大きく寄与しています。

注目したいのは、Spotifyが初めてと言っていいほど、アジアでの展開について見解を示したこと。サービスインの可能性が近づいていることを意味していると思われます (Spotifyはすでにシンガポールと香港にオフィスを持つ)。今後Spotifyの日本でのサービス開始についての話題が増えるに伴い、2012年後半は音楽ストリーミングサービスやクラウド型音楽サービスについての話題と議論もますます白熱するでしょう。

また、Spotifyの報告書では2011年度末の時点での登録ユーザー数が読み取れる。7月末にSpotifyが発表した数値と比較すると、同社の成長速度が垣間見ることができる。

登録会員数 (2011年末)

有料会員数:2,600,000
無料会員数:30,200,000
全会員数: 32,800,000

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ソース
Spotify to Launch in Canada (8/22 Wall Street Journal)

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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