全米で最大規模のネットラジオサービス「Pandora Radio」が第4四半期の決算を発表しました。
Pandoraの2012年第4四半期(11-1月)の利益は1億2500万ドルで前年同期比54%増だったものの、1株当たり4セントの損失を計上しました。2013年度の利益は4億2710万ドルで前年比56%増となりましたが、純損失は3810万ドルを計上し前年の1610万ドルからさらに拡大する結果となりました。
第4四半期のモバイル売上は8030万ドルで前年比111%、モバイル視聴時間は前年比70%増加しました。2013年度のモバイル収益は2億5590万ドルで前年比105%成長しました。視聴時間は89%の成長でしたので、モバイルからの収益が順調に伸び、同社のビジネスの中心に成長していることが伺えます。しかしストリーミングのライセンス料支払いおよび営業部門の拡大が大きなコストとなっています。Pandoraは最もモバイルでアクセスされるメディアの一つで(もう一つはTwitter、comScore調査)、ユーザーの約80%はモバイルからアクセスすることもあり、モバイル事業からの更なる収益化が期待されています。
Pandoraの収益源は、サブスクリプション(月3.99ドルまたは年間36ドル)からの収益と、広告収入の二通りです。2012年はサブスクリプションからの収益が約5190万ドルであることからも、Pandoraの収益の大部分は広告収入であると言えます。将来的にPandoraはサブスクリプション・モデルをどうしていくのでしょうか?
Pandoraの四半期でのトータル視聴時間は53%増加し40億5000万時間に達しました。
Pandoraは米国で約8%のラジオ市場にまで成長しているネットラジオ局ですが、競合するSirius XMやiheartradio、更にはSpotifyやRdio,そして今後参入が予想されるAppleといった音楽サービスと競い合いながら、収益化を目指していく必要があります。
なおPandoraはCEOで社長のジョー・ケネディの辞任を発表しました。アナリストの一人は、ケネディの後任には広告ビジネスへの理解とラジオ局運営の経験がある経営者がこれからのPandoraに適任とコメントします。
Pandoraについての過去記事です。ご興味があれば是非どうぞ。
米国最大のネットラジオ「Pandora Radio」、高額なロイヤリティ支払いのためモバイル向けの聴き放題を止めて毎月40時間の上限を設定 (2/28)
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ソース
Pandora Revenue Doubled Last Year; Shares Up Nearly 20% (3/8 Billboard.biz)