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ザ・ビートルズ、イーグルス、AC/DC、レッド・ゼッペリン、これらはSpotifyやRdio, Deezerなど音楽ストリーミングサービスで配信されていないアーティストの一部です。昨年これまで配信をホールドしてきたアーティストの中から、メタリカとレッド・ホット・チリ・ペッパーズがSpotifyで独占的に配信を開始しました(レッチリはその後他社サービスにも解禁)。配信をしない理由はアーティスト、マネジメントサイドでそれぞれだと思いますが、Spotifyユーザーで音楽ファンであればできるだけ好きな音楽は今使っている音楽サービスの中で聴きたいのが本音(その都度YouTubeとSpotifyを切り替えるのは面倒)。

未だにSpotifyで配信をしていない大物アーティストにピンク・フロイドがいます。ですが、それももうすぐ変わりそうです。今Spotifyでは、ピンク・フロイドの「Wish You Were Here」を100万回ストリーミング再生すれば、バンドの全カタログをSpotifyで配信開始するという壮大なキャンペーンを実施しています。

始まりはピンク・フロイド公式Twitterからの投稿。「100万回ストリーミング再生すればSpotifyで全カタログを公開するから応援よろしく」とのメッセージ。

Spotifyの公式Twitterでも同じメッセージが投稿されます。

Spotifyからさらにアップデートが届く。開始から24時間で再生回数が100,000回を突破

現在は35万回を突破した様子。

現在ピンク・フロイドの原盤権を管理するのはEMIで、Spotifyは2011年にEMIとライセンス契約を締結しました。しかしその中には「Dark Side of the Moon (狂気)」を含むピンク・フロイドのカタログは含まれませんでした。今回のキャンペーンは期間に関して明記していないため、100万回再生を達成するまで継続されると考えられます。従って遅かれ早かれピンク・フロイドのカタログがSpotifyに登場することは確実と予想されます。また今回の配信はSpotifyエクスクルーシブなのか、他社にも配信されるかはわかっていません。

デジタルサービスで長年ホールドアウト(配信保留)してきたアーティストが配信されるとわかると、リスナーとしては期待感が上がりますね。そこにユーザー参加型のプロモーションを組み込めると参加したくなる要素も高まると同時にミュージシャンの話題作りにも貢献できます。これができるのは、一部の人気アーティストと一定のユーザー数を確保している音楽サービスだからできることですが、日本の音楽サービスでもこのようなプロモーションは効果があると感じます。

アカウントをお持ちの皆さん、今すぐ再生ボタンをクリックしてみてください。

ソース
Pink Floyd Heads to Spotify(6/15 Mashable)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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