YouTubeは世界最大規模の音楽動画配信プラットフォーム「VEVO」と契約を更新したことを発表しました。この決定はYouTubeにとって非常に重要な契約です。この契約では、YouTubeにVEVOからの音楽動画配信を維持するだけでなく、VEVOにYouTube(正確にはGoogle)からの資金も提供されます。投資額は明らかにされていませんが、Billboardは約4000万ドル(約40億円)から5000万ドル(約50億円)の間で7%の株式を取得と予測しています。
ComScoreによれば、VEVOは全米で3番目に視聴者数の多いサイトで(今年3月調べ)、ユニークビューワー数は約5200万人となり、この数字は1位のGoogle、2位のFacebookに続く数字です。また5月は約5020万人のビューワーをYouTubeに誘導しており、YouTubeにとって最も重要なパートナーの一つです。
VEVOはユニバーサルミュージック・グループ、ソニーミュージック、アブダビ・メディア(Abu Dhabi Media)が運営する世界最大の音楽配信プラットフォームです。VEVOはYouTubeとの契約更新前は、Facebookと動画配信における独占契約を締結するために動いていたと言われていました。
VEVOは新たに調達した資金で、事業の国際展開、そして新しい音楽プログラムの制作に注力します。
同社は今年4月にはオランダでサービスを開始し、米国を含め11ヶ国で展開しています。これらの国のユーザーはiOS / AndroidアプリやVEVO TVなどモバイルやウェブからチャンネルを閲覧できます。
– 米国、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、アイルランド、イタリア、ニュージーランド、スペイン、英国、オランダ
Google Play Music All Accessやサブスクリプション型サービスを開始したGoogle(YouTube)陣営にとって、AppleやSpotifyなどと競争するためには、音楽コンテンツを持つVEVOとの契約更新は非常に大きな勝利です。またVEVOにとっては、YouTubeの安定した成長やユーザー規模を考慮すると、自社の成長戦略において理想的なパートナーとの関係を維持することに成功できたはずです。
ソース
YouTube Confirms Renewed VEVO Deal, Takes Stake In Company(7/2 TechCrunch)