多くの定額制音楽サービスは、大抵の月額料金は相場が決まっています。ほとんどが月額4.99ドル、または9.99ドルの2パターン、日本でなら980円とどのサービスも同じ価格帯で提供しています。でも価格帯が同じなら、ユーザーから見たらサービスの違いと価値を発見することはますます難しくなりますよね? もしそこに別の価格帯が存在したとすれば、そしてその価格がもっと手軽な値段だったら利用されるでしょうか?
月間アクティブユーザー数が480万人を超える無料の音楽サービス「Songza」は、週額99セントの有料音楽サービスを開始しました。サブスクリプション型サービス「 Club Songza」に加入すると、再生中の広告を無くすことができ、さらに楽曲をスキップできる回数が6回から12回に増加します。
Songzaの週額プランというアイデアは斬新です。少額課金のように利用が出来るので、音楽にそんなにお金を費やしたくないというライトなリスナーにも選択肢の一つになるのではないでしょうか? 普段は無料プランで、バケーションや出張などちょっとした非日常のシーンでは短期的に有料プランを活用するといったことも出来そうです。
SpotifyやRdioなどのサブスクリプション型音楽サービスは、月額4.99ドルのデスクトップ・ウェブユーザー向け有料プランをすでに用意しています。 Songzaの場合は、毎週1ドルなので、月額計算にすると4-5ドルとなりSpotifyらと同額になってしまうので、あまり格安とも思えないかもしれません。しかし、SpotifyやRdioの4.99ドルのプランにはモバイルからのアクセスは含まれません。ですので、モバイルからもウェブからのアクセスできるSongzaは高いコストパフォーマンスを実現していると言えるでしょう。
その反対にSongzaは現在米国とカナダのみでしか利用ができません。その意味ではSpotifyやRdioのマーケット規模、そして米国最大のネットラジオ「 Pandora Radio」のユーザー規模にはまだまだ届きません。
またPandora Radioも広告無しの有料プラン「 PandoraOne」を月額3.99ドルで提供しています。月額計算するとSongzaもPandora Radioも変わらない有料プランを提案しています。ですが週額制にすることで、アプリ利用のハードルが下がりそうな感覚があります。
音楽レコメンデーションサービス「Songza」がアプリをメジャーアップデート、ダウンロード回数は600万回を突破
Songzaはニューヨークに拠点を置く音楽スタートアップで、50人以上の音楽プロフェッショナルがキュレーションしたプレイリストを、ユーザーの好きなジャンルや日常のアクティビティに応じてレコメンドする、無料のネットラジオサービスを提供しています。
SongzaのCEOで共同創業者のイライアス・ローマン(Elias Roman)によれば、広告無しの有料サービスは、多くのユーザーからのリクエストだったとのこと。Songzaユーザーの平均視聴時間が65分で、多くのブランドは広告を通じて数百万分のエンゲージメントを獲得できることができるとロマンは語っています。