先日スウェーデンが2013年上半期の音楽売上でSpotify(スポティファイ)など音楽ストリーミングサービスが成長して業界全体の収益がプラス成長していることを紹介しました。
スウェーデンの音楽市場、2013年上半期は「スポティファイ効果」でデジタル音楽サービスからの収益が70%を超える、市場は二桁成長を記録
スウェーデンや隣国のノルウェーでは、近年音楽ストリーミングサービスが広く波及しています。その結果、業界全体が問題視している違法ダウンロード行為が減ったり、音楽サービスへの課金(有料会員)へとつながるなど、引き続き世界的に低下するCD売上のダメージを補い、さらにはデジタル音楽を収益化に結びつけています。
Digital Music Newsはスウェーデンの音楽市場を過去10年間さかのぼり、音楽売上のシェアがどのように変化してきたかを表すGIFを公開しています。これを見ると、何時の時代にどのメディアがどのくらいのシェアがあることが一目で見ることができ、またどのメディアの増減が市場全体の収益に影響を与えたかも見ることができます。 データは全てスウェーデン音楽協会(GLF)が発表したデータを元にしています。
色を分けると以下の通りです。
黃:CDアルバム
赤:CDシングル
紫:動画
青:デジタル
黒:ダウンロード
ダークブルー:音楽ストリーミングサービス
参考までに10年間の最初と最後を取り出してみます。まずは2003年
そして10年後の2013年。
この二つの図を見るだけで、音楽収益源が過去10年でいかに変化しているかが分かります。90%以上を占めていたCDアルバムは10年後には25%以下にまで落ち込みました。そして音楽ストリーミングサービスが全体で70%を占め、ダウンロードとあわせるとデジタル音楽は75%以上のシェアを獲得しています。このようなチャートは、今後スポティファイなど音楽ストリーミングサービスの利用が広がると予想される日本の音楽ビジネスでも、各メディアと市場の売上への影響などが可視化できるので、参考にできるのではないでしょうか?
今後はこのデータでデジタル音楽のシェアがどのように変化して、市場全体の売上に影響するのか、注目していきたいですね。
ソース
The Last 10 Years In Sweden (In 10 Seconds or Less…)(7/29 Digital Music News)