世界最大の音楽サイト「VEVO」はApple TV向けに音楽コンテンツを24時間視聴可能にするアプリを開発していることが明らかになりました。
AdAgeのレポートによれば、Apple TV向けアプリはVEVOが提供する無料の動画サービス「Vevo TV」と連携すると伝えています。VEVOはApple TVでの配信でテレビ向けの広告モデルを導入することで、さらなる収益化を目指します。

2009年に開始したVEVOでは現在5万以上の音楽PVを視聴することが可能で、(元)4大レコード会社のうちユニバーサルミュージック、ソニー、EMIのアーティストの音楽PVを配信しています。

VEVOはユニバーサルミュージック・グループ、ソニーミュージック、アブダビ・メディア(Abu Dhabi Media)が運営する世界最大の音楽配信プラットフォームです。同社は今年4月にはオランダでサービスを開始し、米国を含め11ヶ国で展開しています。

VEVOは米国だけで5月のユニークビジター数が6200万人近くに上りました。VEVOはすでにiOS以外でもAndroid, Windows Phones、ブラックベリー、Xbox Live, Rokuなどで配信しています。

今年7月にVEVOはGoogleと配信の契約を更新し、YouTubeでの配信を今後も継続することで合意しました。またVEVOは同時にGoogleからの資金投資を受け入れています。

Appleも先日新しい音楽ストリーミングサービス「iTunes Radio」を発表し、今秋にはApple TVを含めモバイルやMac向けに提供する予定です。音楽PVを再生するVevoと違い、iTunes Radioは楽曲のみを再生する無料のパーソナライズド・ネットラジオします。

appletv

AppleはこれまでもApple TVを通じてiTunesの音楽・映画コンテンツや人気メディアのコンテンツをテレビ視聴できるようパートナーシップを拡大してきました。 Apple TVは6月にはHBOとESPNの配信を開始し、映画やドラマ、スポーツ中継の視聴を実現しています。

今後VEVOがApple TVでも配信することになれば、魅力的な音楽コンテンツがまた一つ増やすことができます。Appleは豊富な音楽カタログ(iTunes)に加えて、最新の人気音楽PVをユーザーに提供することが可能になります。

音楽動画配信には今後はApple TVに加えてChromecastも入ってくるでしょうね。モバイルと同様に自宅やリビングで毎日音楽を楽しむライフスタイルがシームレスに実現していきます。日常に音楽が広がるチャネルがまた一つ増えて、さらに音楽体験の価値を高めてくれます。

ソース
Vevo Developing Apple TV App for 24-7 Music Video Channel(8/8 AdAge)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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