これからのチケット販売会社は経営陣もデジタルに強い経営陣が必要ですねー

先日第2四半期決算を発表したばかりのライブ・ネイションですが、どうやら大きな組織変更が近く行われるようです。世界最大のイベント興行会社ライブ・ネイションは、傘下に収めるチケット販売最大手、チケットマスター(Ticketmaster)最高経営責任者(CEO)、ネイサン・ハバード(Nathan Hubbard)を解雇することが明らかになりました。

内部事情に詳しい情報筋2人によれば、ライブ・ネイションはハバードの解雇を早ければ来週にも発表する模様です。

ハバード解雇の正式な理由は明らかにされていません。しかし情報ソースによれば、ライブ・ネイションはチケットマスターをリードする人材によりテクノロジー寄りな人物を求めているそうです。

チケット販売事業もこれからはデジタルの時代に

ライブ・ネイションは現在チケットマスターをより顧客志向の強いデジタル/モバイル・チケット・プラットフォームへ移行するため大規模な変革を進めています。またライブ・ネイションはチケット販売の流通市場への進出を目指しており、チケットマスターに統合する新しいシステムの開発を急いでいます。

さらに、ライブ・ネイションはダフ屋によるチケット転売の違法販売問題への対応を早急に進めており、この問題の元となっている自動チケットボットに技術的に対抗するシステムを構築しています。

これらから推測できるのは、ライブ・ネイションはチケットマスターの経営陣に対し、テクノロジー主導でのチケット販売サービスを拡充させ、更なる売上増加を要求していることは明らかです。よって、チケット販売事業のトップは、テクノロジーに精通していないと務まらないという判断ですね。

気になるハバードの学歴はというと、プリンストン大学のビジネス学部を卒業し、スタンフォード大からMBAを取得しています。

2006年にライブ・ネイションへ参加したハバードは2008年にチケット販売事業のトップに就任します。その後2010年にライブ・ネイションとチケットマスターの合併の際に、チケットマスターのトップに就任しました。

ライブ・ネイションは今年5月にチケットマスター北米の社長に、データ・テクノロジー・マーケティングチームを指揮してきた元COOのジャレッド・スミス(Jared Smith)を任命しています。

より多くの音楽サービスがデジタルへ戦略を移行させる中、今後は経営陣にも、モバイルやソーシャル、オンラインなどデジタルへの理解と戦略を実行させるチカラが求められますね。

 

ソース

Ticketmaster’s President Is Expected to Be Ousted by Live Nation(8/12 New York Times)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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