ニール・ヤングがクラウドファンディングで資金調達を募っている、ハイレゾ音楽プロジェクト「PonoMusic」が、残り4日で587万ドル (約5億9600万円)を調達し、Kickstarter史上3位の調達額に達しました。
PonoMusicキャンペーンはこれまで1万7000人以上の出資者から資金を調達しています。
キャンペーンは日本時間4月16日午前2:30に締め切られます。
ニール・ヤングが提案する「PonoMusic」プロジェクトは、アーティストが意図して録音したクオリティの音を、最も高音質なフォーマットで音楽好きに届けるエコシステムです。高音質ポータブル音楽プレーヤーPono Player、PonoMusicダウンロードストアにより、本格的な音楽ファンはこれまでのポータブル音楽プレーヤーや音楽サービスでは実現できなかった高音質で音楽が楽しめるようになり、音楽体験をよりエモーショナルで共感しやすいものへと変えていくことがPonoMusicの狙いです。
ニール・ヤングを始めクロスビー・スティルス・ナッシュ、フー・ファイターズ、パティー・スミス、ベック、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ノラ・ジョーンズ、パール・ジャム、グレイトフル・デッド、キングス・オブ・レオン、アーケイド・ファイア、メタリカ、ハービー・ハンコックなど数多くのミュージシャンがPonoMusicに賛同しています。
ニール・ヤング本人が先月開催された音楽とITのイベント「SXSW」(サウス・バイ・サウスウェスト)に登場したことも大きなニュースとなって、メディアやソーシャルメディアでPonoMusicが注目されるキッカケにもなりました。
3月11日にKickstarterで資金調達を開始したわずか始めの10時間でPonoMusicは、目標額の80万ドルを達成しました。24時間後には200万ドルを突破していました。その後もニール・ヤングとPonoMusicのチームはKickstarterの支援者たちの質問にコメントを返信したり、有名アーティストからのメッセージやPono Playerをテスト利用した若者の声をまとめた動画をアップロードするなど、興味を持つ人達との対話に毎週努めてきました。
Kickstarterで支援した人達はPonoPlayerを購入する権利が与えられます。金額によっては有名アーティストによる数量限定シグネチャーモデルも手に入れることができます。その他には、ニール・ヤング自らがホスト役を務めるPonoMusicリスニングパーティーへの参加資格などもあります。
これまでKickstarter史上最も資金調達したプロジェクトはPebble E-Paper Watchで、1027万ドル以上を集めました。2位はビデオゲームコンソールOuaで860万ドルでした。
これまで音楽ハードウェアを作るのはオーディオメーカーやIT企業でしたが、クラウドファンディングが出来たおかげで個人レベルのアイデアでも形にすることができるようになりました。PonoMusicは、音楽家のアイデアがこれからクラウドファンディングで製品化、サービス化されていく可能性の大きさを感じさせるプロジェクトです。これが音楽好きにとっての全ての答えになるとは思いません。ですが、音楽を楽しむ選択肢が増える、それもアーティストの声が反映された形で実現されることが、重要ではないでしょうか?
ソース
Neil Young’s PonoMusic Kickstarter Campaign Raises $5.75 Million(4/10 Billboard)