レディオヘッドのフロントマン、トム・ヨークが9月26日に新ソロアルバム「Tomorrow’s Modern Boxes」を突然リリースしました。常に新しい音楽の配信モデルにチャレンジするレディオヘッドらしく、今回のデジタルアルバムもファイル共有サービスBitTorrentのコンテンツ配信システム「BitTorrentバンドル」を使って配信し始めました。
リリースから6日経った10月3日金曜日に、BitTorrentバンドルのダウンロード数が100万DLを突破したことが発表されました。
これはBitTorrentがブログで発表したものです。BitTorrentバンドルでは、BitTorrentが売上高の10%、アーティストが90%を受け取る分配方式になっています。
ですが、ダウンロード数の内訳は発表されていません。P2Pシステムの特設サイトには、有料アルバム配信として6ドルで購入できるフルアルバムの他に、無料でダウンロードできるシングル及び動画が用意されています。従って100万DLの中で何人がアルバムを購入したのかは現在では分かっていません。
実際の売上高はトム・ヨーク本人のリクエストによって明らかにされていません。
レディオヘッドはこれまでもアルバム「In Rainbow」でファンが購入金額を自由に設定できる革新的なデジタルダウンロードで、従来のやり方を使わなくとも成功してきました。またトム・ヨークはSpotifyがアーティストの収益性に貢献してないと同サービスには否定的な姿勢を見せてきました。
今回の実験的なアプローチは、ファイル共有サービスがミュージシャンにとって新しい収益源になる可能性があることをトム・ヨークは示しています。特にBitTorrentバンドル配信システムでもミリオンに到達できることを証明して見せたことで、BitTorrentへの注目は今後も広まるでしょう。
ソース
Tomorrow’s Modern Boxes Reaches 1 Million Downloads (10/2 BitTorrent)